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文化財をデータとして後世に残す! 彫刻職人による「つなぎの龍」を1/5サイズのレプリカにして秩父神社に奉納

Techable / 2021年10月27日 8時0分

埼玉県秩父神社では、創建2100年奉祝事業として2018年より約5年間におよぶ大規模改修事業が行われています。そしてこのたび、江戸時代初期に活躍した彫刻職人・左甚五郎作の「つなぎの龍」の修復が完了。

これに合わせて、有限会社原製作所、株式会社ミマキエンジニアリング、株式会社晃和ディスプレイの3社は、高精度3Dスキャンと高精度フルカラー3Dプリントを用いて「つなぎの龍」の高精度フルカラー複製品(1/5レプリカ)を製作し、2021年10月20日に奉納式を行いました。

名工の技、デジタル3Dデータのみで忠実に再現

「つなぎの龍」は、国宝の指定を受けている「日光東照宮眠り猫」を代表作とする左甚五郎による作品といわれています。うねる龍の躍動感とカラフルな色彩が印象的な作品です。この「つなぎの龍」について、原製作所が高精度カラー3Dスキャンによるデータ制作、ミマキエンジニアリングが高精細カラー3Dプリント、晃和ディスプレイがショーケース制作を無償で行い、1/5サイズの高精度な複製品を製作しました。

「カラー3Dスキャン」で形状と色を詳細にデータ化し、「カラー3Dプリント」でそのデータを忠実にアウトプットすることに成功したこの複製品は、デジタル3Dデータのみで1/5サイズのレプリカを忠実に再現できたという点において前例のない作品と言えるようです。

最新の技術を活用し、江戸の名工の技を復元・奉納することで、文化財をデータとして後世に継承することができるでしょう。なお、「つなぎの龍」レプリカは秩父神社境内にある秩父神社会館にて特別展示されるとのことです。

縄文土器のレプリカも製作した 原製作所とは

このたび、高精度カラー3Dスキャンによるデータ制作を担った原製作所は、高精度3Dスキャンの他、レーザートラッカ―計測、3DCADモデリング、3D形状検査といった技術を有し、あらゆる立体形状の3Dデータ化を行っています。

今回のような「試作・造形」といった領域では、3Dスキャナーで取得した文化財や発掘現場、出土品などの3Dデータを活用し、さまざまな方式の各種3Dプリント、切削加工、ハンドワークで展示モックアップやジオラマ、レプリカなどを製作してきました。過去にも、長野県上田市の真田幸村像や縄文土器のレプリカを製作しています。

PR TIMES
有限会社原製作所

(文・Higuchi)

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