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「隠れ心房細動」見つける、AIを活用したソフトウェア医療機器の治験スタート

Techable / 2021年10月26日 14時0分

心電図検査で解析される「心房細動」は、脳梗塞の主要な原因と言われ患者数が多い不整脈ですが、発作時に検査しなければ診断が難しいとされてきました。このことから、未発見の心房細動による突然の脳梗塞を引き起こす患者が増加していて、心房細動の早期診断を可能にする技術が求められています。

そんな中、医療現場の解析技術のDXを目指す株式会社カルディオインテリジェンスは、「発作性心房細動の兆候を検出する人工知能を搭載するソフトウェア医療機器」を開発し、治験を開始。2021年10月20日に1例目の患者のエントリーを実施しました。

発作がないときでも心房細動を診断予測

治験を開始した心電図を解析する医療機器には、「隠れ心房細動診断支援AI」が搭載されています。このAIは、一見正常のように見える心電図に残っていることがある「過去に不整脈が起きた痕跡」をディープラーニング技術により発見し、一定時間記録した心電図検査から不整脈を起こしている可能性がある患者を検出することが可能とのこと。

このAIを心電図解析の医療機器に搭載することで、測定中に不整脈が捕捉されなくても、心房細動の兆候を検出し、病気の早期発見・治療に役立てることができるようになるといいます。

今回の治験は多施設で実施され、ソフトウェアの性能を検証し、医療機器承認を目指すとのことです。

脳ドッグなどにも活用可能!?

同社は、2019年10月の創業後「医療現場で”使える”ディープラーニングAIとICTですべての人に届けられる心電図のDX実現」を目指し、心電図のAI自動解析支援システムの製品化を進めてきました。2020年8月に、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が公募した「医療機器開発推進研究事業」に採択。以降、「隠れ心房細動診断支援AI」の研究開発に取り組んでいます。

同社によると、従来の技術で発見できずにいた心房細動について無治療でいる患者は日本だけでも数十万人に上るとのこと。このような患者に対して、AIを活用した解析システムを使用し、非発作時でも心房細動を発見することができれば、多くの方を救うことが可能になるでしょう。

加えて、近い将来には脳ドッグなどにも活用できる可能性が高く、社会的インパクトの大きい診断ツールになることが期待されているようです。

PR TIMES

(文・Higuchi)

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