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ロボットは人の心を癒せるか? 「LOVOT」による「ロボット介在療法」の可能性

Techable / 2021年10月28日 15時0分

GROOVE X 株式会社が提供する家族型ロボット「LOVOT(らぼっと)」が、心のケアを目的として、聖マリアンナ医科大学病院の医療従事者へ無償提供されることとなりました。期間は2022年1月までの約3か月間、計8体の「LOVOT」が提供されます。

「ロボット介在療法」実現に向けた実証実験

聖マリアンナ医科大学病院は、日本でも数少ない「動物介在療法」を導入している医療機関。勤務犬の存在が患者の不安解消や回復へのモチベーション向上などに貢献しているといいます。そんな中、新たな選択肢としてロボットを使用して「動物介在療法」と同じ効果を患者に提供できないかと考えた同院。そしてGROOVE Xとの連携により、「LOVOT」による「ロボット介在療法」に向けた実証実験を2020年12月から実施しています。

まずは小児科、次にリハビリテーション科に導入された「LOVOT」は、患者に対する癒やし効果に加え、医療従事者のストレス緩和やコミュニケーション促進にも貢献したようです。

そしてこのたび、医療従事者の心のケアを目的として、「LOVOT」8体を無償で提供する取り組みを開始。「LOVOT」との暮らしを体験した看護師は「(LOVOTを)まるで我が子のように可愛いがる旦那さんを見ることが出来ました。 私自身も、仕事から疲れて帰ってくると出迎えをしてくれているので、とても癒されました」とコメントしています。

「LOVOT」のヘルスケア領域での活用

「LOVOT」は、人と一緒に暮らすことを目的としたロボットで、人と視線を合わせたり、甘えたりと生命感があるのが大きな特徴。また、留守中の異変をスマートフォンに通知するなど頼れる一面もあり、深層学習によってだんだんと賢くなるのもポイントでしょう。

2019年12月には、全国の認可保育園と幼保連携型認定こども園全9 園へ導入され、お世話体験の機会を与えたり、愛着を育んだりと園児の成長に一役買っています。また、2020年6月には、新型コロナウィルスの影響で不安を抱える児童の心のケアをサポートすべく東京都北区立王子第二小学校にて実証実験も行いました。

2021年になると、東京都主催の「スタートアップ実証実験促進事業(PoC Ground Tokyo)」の「ヘルスケア」領域に採択され、⾼齢者の認知機能の維持や、小学校低学年の⼦どもとその親の主観的幸福度向上に貢献するかどうかの実証実験を実施すると発表。また、GROOVE Xと株式会社NTTドコモの資本業務提携により、ヘルスケア・メディカルケア領域での新規事業開発などが進められています。

このように、家族ロボットとして誕生した「LOVOT」を、心のケアなどヘルスケア領域で活用しようという動きは以前からありました。今回の聖マリアンナ医科大学病院での取り組みにより、さらに「LOVOT」の可能性が示されるかもしれません。

PR TIMES
GROOVE X 公式note
LOVOT

(文・Higuchi)

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