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塩尻MaaS実現へ! EVバス型自動運転車両の一般道走行を検証

Techable / 2021年11月16日 8時0分

長野県塩尻市は、人口減少・超高齢化などによる公共交通の利用者減少、バス運転士の担い手不足などの課題を抱えています。そんな中、安定的かつ効率的で持続可能なモビリティサービスの創出を目指し、さまざまな実証運行に取り組んできました。

そしてこのたび、塩尻市と一般財団法人塩尻市振興公社は、アイサンテクノロジー株式会社、株式会社ティアフォー、損害保険ジャパン株式会社などと連携し、塩尻市内の一般公道において、EVバス型自動運転車両を用いた実証実験を実施します。

自動運転のEVバスが約3.8㎞を走行

今回の実験には、ティアフォーが所有するEVバス型自動運転車両を活用。車両制御には自動運転ソフトウェア「Autoware」を使用し、測量データをもとに制作した高精度3次元地図をベースに、LiDARやカメラなどによって自己位置推定や障害物認識などを行います。なお、この3次元地図は、塩尻市などが実施する公設クラウドソーシング事業「KADO」に参加するテレワーカーが制作に携わっているとのこと。

実証期間は、11月24日~28日の9時から16時までで、試乗定員を7人として1日6便、広丘駅と無印良品ツルヤ塩尻広丘店を結ぶ約3.8㎞の区間を約30分で運行します。試乗には事前予約が必要となり、塩尻市公式HPまたは塩尻MaaS HPから申し込みが可能です。

ちなみに同実験は、2020年11月に実施した「自動運転バスの一般公道での実証実験」に引き続き、自動運転技術の向上に資するデータの取得と自動運転車両に対する社会受容性向上を図るとともに、国土交通省が推進する「グリーンスローモビリティ」の検証も兼ねて行われます。

「塩尻MaaS」実現へ向けた取り組み

塩尻市では、市街地と農山村地域を結ぶ自動運転バスや、市街地内・農山村地域内における利便性の高いオンデマンドバスなどの運行によって、コミュニティバス運行を再構築し、双方をシームレスに接続したサービスを「塩尻MaaS」として官民連携体制で提供することを目指しています。

これまで「塩尻MaaS」実現に向け、さまざまな検証を行ってきました。例えば、2020年11月に実施したAI活用型オンデマンドバス「のるーと」の無償実証運行。目標乗客数1,500名を大きく上回る2,410名が利用し、約8割の人が高い満足度を示したといいます。また、早期に社会実装を望む声も多かったことから、2021年10月1日~3月31日の期間で実証第2弾として、有償での実証運行を実施中です。

また、2021年1月には、タクシー型乗用車を用いた「自動運転」公道モデルの実証実験を実施。完全自動運転(Level4)の実用化を目指し、まずはLevel2での実証に挑みました。

このように、バスやタクシーなどの移動手段を自動化・オンデマンド化することで、高齢者を中心とした交通弱者の生活を守る持続可能な地域交通を構築していく構えです。

PR TIMES(1)(2)

(文・Higuchi)

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