ドローンが木の枝に止まる!? スタンフォード大研究者が鳥を模したロボティック足を開発
Techable / 2021年12月3日 14時0分
人は昔からさまざまなものをデザインしたり開発したりする上で自然や動物からアイデアを拝借しています。たとえば、飛行機の開発では鳥を参考にしているのはよく知られています。
そして今回、スタンフォード大学の研究者が、ハヤブサの足を模したドローン用の「足」のシステムを開発しました。木の枝などさまざまなものに止まることができ、また物体を掴むこともできます。
衝撃を吸収開発したのは「SNAG(Stereotyped Nature-inspired Aerial Grasper)」という名称の、ドローンのための足となるシステムです。
このシステムはモーターを搭載し、これが筋肉のような働きをして足を前後に動かすことができます。そしてワイヤが腱となります。着地するときに衝撃を吸収するよう、また止まっている間にバランスを保つよう設計されています。
加えて、足には鳥のように鉤爪もあります。この爪部分は曲がるようになっていて、たとえば枝に止まった瞬間に爪が枝に巻きつくとのことで、まさに鳥の足です。
20ミリ秒でロック動物は意識せずにものをつかんだり、バランスを取ったりという動作をすることができますが、ロボットはそうはいきません。
SNAGで枝に止まる場合、足が木の枝に触れてからわずか20ミリ秒で爪が巻きつくようになっています。そして、すぐさまシステムの「足首」はロックされ、右足に内蔵された加速度計が「着地」を報告し、安定させるためのバランスアルゴリズムが起動するという仕組みです。
研究者はこのシステムを搭載したドローンを森の中で試験し、さまざまな種類や大きさ、形状の枝に止まることができることを確認したとのことで、本物の鳥のようなドローンが登場する日はそう遠くないかもしれません。
スタンフォード大学
(文・Mizoguchi)
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