AIの弱点を克服!わずかな不良データから高度な判定基準を持つAIへ。製造現場のDX促進
Techable / 2021年12月9日 11時0分
株式会社データグリッドと住友電気工業株式会社は、製造現場において、わずかな不良データしかない状況でも高精度な不良判定を実行できるAIを実現すべく、共同技術開発を開始しました。両社は、今回の共同技術開発を通じ、外観検査工程を自動化するなど、製造現場の幅広い工程を自動化する取り組みを加速・拡大していく構えです。
AIの苦手パターンを擬似データとして生成この取り組みのポイントは、住友電工が開発する不良判定AIに、データグリッドの疑似不良生成技術を用いた「弱点トレーニング・ループ」を実施するということでしょう。
まず、不良判定AIがごくわずかな不良データを用いて学習し、導出した不良判定結果を分析することで、不良判定AIが苦手とするパターンを予測します。
次に、敵対的生成ネットワーク(GAN)と呼ばれるAIを活用し、実在する不良データそっくりの疑似不良データを生成する疑似不良生成技術によって、不良判定AIが苦手とするパターンの疑似不良データを生成。これを不良判定AIが再学習するというプロセスを繰り返す「弱点トレーニング・ループ」によって、不良判定AIに苦手パターンを克服させ、ごくわずかな学習データからでも熟練作業員に匹敵する精度の不良判定を可能にしようというのです。
取り組みの背景これまでデータグリッドは、合成データを生み出すシンセティックAIの技術開発に注力してきました。直近では、子どもの全身写真だけでバーチャル試着ができる「kitemiru」の実証実験なども行っています。今回活用される疑似不良生成AIは、不良品が十分にない製造初期段階でも、外観検査工程などで使用可能な高精度な検知AIを構築したい、という製造事業者のニーズを受けて開発されたものです。
一方、住友電工は、製造現場のDXに貢献するIoT・AI技術の開発を行ってきました。その中のひとつが不良判定を自動化する不良判定AI。しかし、高精度な判定を導出するための、さまざまなパターンを網羅した大量の学習データの収集には多大な時間とコストがかかるため、不良判定AIを十分に活用できてはいなかったといいます。
そうした中、”アジアと日本間のビジネスの創出、経済の活性化”を目指す「アジアビジネス創出プラットフォーム」のスタートアップ部会にて両社の交流があり、今回の技術開発開始に至ったということです。
PR TIMES
(文・Higuchi)
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