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渋滞緩和への突破口!? 低コストな自走式ロープウェイ「Zippar」が実験用地を決定

Techable / 2022年1月11日 8時0分

大きな経済損失を生むとされる「渋滞」は、解決すべき社会課題のひとつです。近年は、AIを活用したルーティング技術なども登場していますが、“車が道路を走る”という点では、根本的な解決にはならないかもしれません。

そんな中、Zip Infrastructure株式会社は、渋滞緩和に貢献し得る新たな交通システムとして自走式ロープウェイ「Zippar」を開発中。現在、2022年の8人乗りモデルの実験へ向け、準備を進めているところです。

そしてこのたび、大阪府に本社を置く新晃工業株式会社(以下、新晃工業)の神奈川工場の敷地を実験用地として利用することが決定したと発表しました。

安価・短期で自由な路線を設計可能

「Zippar」は、低コスト・自由設計を特徴とする自動運転のロープウェイ。道路の中央分離帯などを活用してロープとポールを建設するだけで運用できるため、用地買収や掘削工事などが不要で、建設にかかるコストと期間は、既存のモノレールの約1/5とも言われています。

また、一般的なロープウェイでは、ロープとゴンドラが一体化しているのに対し、ロープとゴンドラが独立しているのもポイント。これにより、カーブや分岐を自由自在に設けたり、時間帯や路線によってゴンドラ数を増減したりできるフレキシブルさを実現しています。もちろん、自動運転のため運転手不足に悩むこともないでしょう。

「Zippar」の道のり

同社はこれまで、「Zippar」の1人乗りモデルおよび4人乗りモデルの実験を段階を踏んで実施してきました。1人乗りモデルの検証にあたり、ジップラインの施工などを手がける有限会社パシフィックネットワークと、4人乗りモデルの検証にあたり、さくらインターネット株式会社との協業を開始しています。

現在見据えているのは、2022年の8人乗りモデルの実験。そのための実験用地として、新晃工業が有する神奈川工場の敷地(秦野市)の一角を利用することが決まりました。

今回の実験用地決定は、同社と秦野市が2021年6月に「次世代交通システムの開発及びまちづくりへの活用に関する連携協定」を締結したのち、秦野市からの協力依頼に対して新晃工業が応じる形で実現したとのことです。なお同社は、2020年7月より、8人乗りモデルの実験場を誘致したい自治体を募集しています。

PR TIMES(1)(2)(3)(4)
Zip Infrastructure株式会社
新晃工業株式会社

(文・Higuchi)

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