時速最大250km超の空飛ぶ円盤。eVTOLのパイオニア、ZEVAが初の飛行テストに成功!
Techable / 2022年1月20日 12時0分
電動垂直離着陸機(eVTOL)のパイオニア的存在である米ZEVAは、ゼロ・エミッション電動モーター駆動の8つのプロペラを使用するフルスケールのeVTOLで、初の飛行テストに成功したと発表しました。
航続距離は最大50マイル今回の飛行テストは、米国ワシントン州タコマに拠点を置くZEVAが米国連邦航空局(FAA)の耐空証明を取得するため、2022年1月9日(日)に実施したもの。無人のZEVA機は合計で4回飛行し、制御されたホバリング、低速でのタキシング(地上走行)操縦のシミュレーション、垂直上昇操縦などを合計4分以上にわたって行ったようです。
ZEVA機の特徴は、そのコンパクトな機体。1人のパイロットが乗れるサイズで設計されており、標準的な自動車の駐車スペースに収まるほど小さいとのこと。時速は最大160マイル(約257km)で航行し、航続距離は最大50マイル(約80km)と、ポイント・ツー・ポイントでの移動に最適な機体です。
ZEVAは、ホバー飛行試験を継続して今春には次の段階の飛行試験へ進み、機体設計の軌道を微調整する予定。同社によると、早ければ今年の春に消費者向けに予約販売を開始し、最初の生産機の最終的な価格は25万ドル(約2860万円)以下となる見込みとなっています。
ワシントン州立大学と共同で開発躍進を続けるZEVAは今年、ワシントン州の航空宇宙技術革新共同センター(JCATI)から助成金を受領。またワシントン州立大学と共同でZEVA機の開発に取り組む一方、NASAからの支援も受けているとのこと。
ZEVAのCEO兼会長であるStephen Tibbitts氏は、「ZEVAにとって、飛行実績のあるeVTOLプラットフォーム群に加わるという大きな転換点であり、過去2年半に渡るチーム全体の絶え間ない努力と創意工夫の証しです」とコメント。
「これは、投資家やコミュニティから受けた支援の直接的な結果であり、この歴史的な瞬間を先導するために新たな人材を投入することにつながりました。私たちは、次の段階のホバーフライトのテストを続け、最終的にはパイロットだけでなく誰もがゼロエミッションのポイント・ツー・ポイントの移動を可能にする自律飛行の認証取得を目指したいと思っています」と同氏は今後のZEVAの方針に言及しました。
ZEVA Successfully Completes Historic First Test Flight
(文・Takeuchi)
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