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徳島で身痩せしない牡蠣の通年出荷や水産DXに取り組むリブルが1億円を調達

Techable / 2022年2月1日 13時0分

現在、日本における牡蠣養殖は、イカダなどから牡蠣を吊り下げて養殖する“垂下養殖”が一般的。そんななか、オーストラリアなどで普及している“シングルシード生産方式”で牡蠣を養殖しているのが株式会社リブル(以下、リブル)です。

同社はこのたび、食の未来1号投資事業有限責任組合らを引受先とする第三者割当増資により、総額1億円を調達。これにより、牡蠣の供給拡大とスマート漁業推進などを加速させる構えです。

経済性が高く、環境にもやさしい生産方式

リブルは、牡蠣の種苗生産から成品生産販売、スマート漁業化までを手がける水産ベンチャー。徳島県海部郡海陽町に本社を置き、「あまべ牡蠣」の生産を行っています。

注目ポイントは、“シングルシード生産方式”での養殖。これは牡蠣一つひとつをバラバラにかごに入れて養殖する手法で、牡蠣を密集した状態で養殖する下垂養殖に比べて付着物が付きづらく、殻が綺麗に形成されるといいます。また、強さ・均一性などに優れた牡蠣ができるのも同方式の特徴でしょう。

同方式は環境にも優しいとのこと。従来の牡蠣養殖手法ではプラスチック部材の大量消費・流出が問題でしたが、同方式ではその環境負荷を軽減できるとのことです。

同社は、この方式をほかの地域にも広めるため、大手通信会社や大学機関と連携した技術の可視化を推進中。濁度(≒エサの量)・水温・揺れなどのデータを蓄積し、「どのタイミングで、どのような作業をすれば、よい品質の牡蠣ができるのか」を可視化しようとしています。

通年出荷できる種苗を自社生産

そんなシングルシード生産方式で養殖する牡蠣の種苗を自社生産しているのもポイント。親貝からの採卵・受精・種苗育成を約1.5ヶ月かけて陸上で行い、約2mm程度になった稚貝を専用バスケットへ入れて漁場に設置し、約6ヶ月~8ヶ月かけて育てます。

生産する種苗は「三倍体種苗」と呼ばれる産卵しない牡蠣。卵を作らないため身痩せすることなく、通年出荷できるのが特徴です。

また、「あまべ牡蠣」の生産海域は海水がきれいなため、水揚げした時点で基準となる保有細菌数を下回るといいます。今年1月には、今期育成している牡蠣について細菌検査を実施したところ生食用牡蠣としての基準をすべてクリアしたと発表しました。ただし、100%牡蠣で当たらないことを証明するものではありません。

総額1億円を調達

そんな同社が、食の未来1号投資事業有限責任組合、SBプレイヤーズ株式会社、地域とトモニ1号投資事業有限責任組合、Less is design株式会社、瀬戸内Startups 1号投資事業有限責任組合、オプティマ・ベンチャーズ株式会社を引受先とする第三者割当増資により、総額1億円の資金調達を実施。

これにより、三倍体種苗の生産・供給能力拡大、養殖技術可視化や生産作業の省力化・効率化、ほかの地域漁場への技術展開を加速するとのことです。

PR TIMES
株式会社リブル

(文・Higuchi)

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