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経産省公募事業! NFTを付与した実物とデジタル作品の展示会開催、ファッション業界収益化へ

Techable / 2022年2月28日 11時0分

経済産業省は、ブロックチェーン技術を活用し、展示会などイベント産業のアップデートを試みる令和3年度「展示会等のイベント産業高度化推進事業(展示会等における流通・取引の高度化実証事業)」の委託先を公募。ブロックチェーンインフラ「Startrail」を構築するスタートバーン株式会社が採択されました。

これを受け同社は、ファッション産業における展示会の高度化に向けた実証事業として、NFTを活用したファッション展示会「SIZELESS TWIN」を企画。3月4日(金)~13日(日)の期間、東京都中央区日本橋の“DDD HOTEL”および“まるかビル”にて開催予定です(月曜・火曜を除く)。

1つの作品をリアル・デジタルで展示

「Startrail」は、実物作品やデジタル作品にNFTを付与し、作品の所有権証明や来歴記録などを管理することで作品の真正性を担保します。また、Startrail以外のブロックチェーンサービスとの連携も可能で、作品の二次流通がしやすいのもポイントでしょう。

この「Startrail」を活用した展示会が「SIZELESS TWIN」。“ANREALAGE(アンリアレイジ)”や“TOMO KOIZUMI(トモ コイズミ)”など5つのブランドが参画します。

同展示会では、各ブランドが提供する「Unique Piece(ユニーク・ピース)」「Digi-Couture Sculpture(デジクチュール・スカルプチャー)」「Phygital Portrait(フィジタル・ポートレート)」を展示・販売予定。

ユニーク・ピースは、NFTを付与した1点物の実物作品で主会場ギャラリーのPARCELにて販売します。ユニーク・ピースをもとに生成した3DCGデータが、デジクチュール・スカルプチャー。これはNFTマーケットプレイスにて販売し、購入者はメタバース上で使用可能です。

フィジタル・ポートレートは、3DCGデータを自身のポートレート写真に合成させた画像データ。主会場でポートレート撮影を申し込み、会期後に撮影が完了すると、後日合成写真が送付されるという流れです。

これらの作品は、StartrailのNFTにより二次流通・利用について設定した規約がサービスを横断して引き継がれます。つまり、作品が二次流通した際にも、制作者であるブランドやデザイナーに対する還元金が発生するということです。

ファッション業界が抱える収益化課題

冒頭に記した経産省の事業は、展示会などにブロックチェーン技術を活用し、二次流通する商材の真正性と信頼性を担保しながら、制作者への収益還元を実現する取り組みを実証するもの。

具体的には、実物アイテムにNFTを付与した取引による制作者への収益還元の課題を整理し、技術面の課題や規格化の可能性といった将来展望を明らかにしようというものです。そのために、関係者へのヒアリングや来場者アンケートをはじめ、リード顧客獲得数や商談成約数などの定量データを可視化します。

このたび実証が行われるファッション業界では、収益の多くが実物作品の販売によるものという現状があるようです。特にオートクチュール形式の作品の購入層は限定的で、収益拡大が難しいとのこと。そこで、同展示会を通じ、販売内容の多様化および二次流通・利用の管理と還元金の実現を提案していこうというのです。

PR TIMES
「Startrail」サービスサイト
経済産業省

(文・Higuchi)

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