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MaaS実現を目指す塩尻市、AIオンデマンドバス本格運行へ。地域振興バスの路線を引き継ぐ

Techable / 2022年3月2日 13時0分

長野県塩尻市では、2020年より“塩尻MaaSプロジェクト”に取り組んでいます。その一環として2020年にスタートしたのが、AI活用型オンデマンドバス「のるーと塩尻」の実証運行。そして4月1日(金)から正式サービスとして運行することが決定しました。

地域振興バスの1路線を引き継ぐ「のるーと塩尻」

「のるーと塩尻」は、アプリや電話から呼べるオンデマンド乗合バスサービス。乗合い状況や道路状況に応じてAIが最適なルートを導出し、効率的な運行をサポートします。

4月からの本格運行に伴い、現在の地域振興バス「中心市街地循環線」を廃止。同路線エリアを「のるーと塩尻」が運行することになるようです。

また、アプリ予約であればクレジットカード決済機能が使えることや同市運転免許証自主返納支援事業で配布している地域振興バスとタクシーの共通利用券を活用できることなど、4月からはさらに便利になるといいます。

需給のミスマッチや乗務員の高齢化などが背景に

同市では、1999年より地域振興バスを運行していますが、利用者ニーズ多様化に伴う需給のミスマッチや乗務員の高齢化などを背景にサービスの持続性が低下しているといいます。

そこで、地域振興バスとAIオンデマンドバスを組み合わせた効率的な交通網の構築を目指し、「のるーと塩尻」の実証運行に乗り出しました。

第1弾では、無償運行を実施し、利用者アンケートで約8割が高い満足度を示す結果に。第2弾では、有償化するとともに乗降拠点を111ヶ所としました(第1弾から40ヶ所増)。

第2弾では「中心市街地循環線」とのサービス代替も視野に検証を進め、利用状況やアンケートの結果を踏まえ廃線を決定したようです。

「のるーと塩尻」は、2021年10月1日~2022年3月31日(木)の第2弾実証運行を完了したのち、4月1日より本格運行へ移行します。

2025年度までに中心市街地循環線以外も検証

冒頭で記した通り、「のるーと塩尻」は“塩尻MaaSプロジェクト”の一環です。

同プロジェクトでは、免許返納者をはじめとする移動に課題を抱える人や観光客などの移動手段を拡充すべく、さまざまなモビリティを組み合わせたサービスモデル構築を目指しています。

「のるーと塩尻」は2025年度までに、中心市街地循環線以外の地域振興バスの路線についても段階的に実証運行を行い、路線引き継ぎを検証するとのこと。さらに、松本市の総合病院への通院ルートをオンデマンドバス・鉄道・バスを組み合わせてサポートする「広域医療連携MaaS実証事業」も展開予定です。

塩尻市MaaSでは、AIオンデマンドバスのほか、自動運転実証事業も実施中。Techable(テッカブル)でも、同事業について取り上げているので、気になる方はこちらからどうぞ。

PR TIMES
長野県塩尻市
「塩尻市MaaSプロジェクト」公式ページ

(文・Higuchi)

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