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陸上から水上へ自動運航! 埼玉工業大学、水陸両用船の無人運転・運航技術の開発に成功

Techable / 2022年3月24日 13時0分

埼玉工業大学(以下、埼工大)は、公益財団法人日本財団(以下、日本財団)が2022年3月14日(月)に八ッ場あがつま湖にて実施した水陸両用船「八ッ場にゃがてん号」の無人運航の実証実験に参加しました。

そしてこのたび、本プロジェクトで開発された経路の追従、避航システムの実証結果を公開しています。

水上の航行・障害物の回避・上陸に成功

2020年、日本財団の無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」の一環として、ITbook ホー
ルディングス株式会社が代表を務める「水陸両用無人運転技術の開発~八ッ場スマートモビリティ~」が採択されました。

埼工大は同プロジェクトのコンソーシアムメンバーとして、2022年3月14日(月)におこなわれた実証実験に参加。群馬県八ッ場あがつま湖にて約2km、約30分の無人運航を実施しました。

同実験では、水陸両用船「八ッ場にゃがてん号」が陸上から入水し、水上を航行して障害物を回避し、上陸する一連の自動運航に成功。

「離着水・離着桟における位置推定及び自動運航技術」「水上障害物検知及び回避のための技術」「ローカル5G等を用いた遠隔操作技術」の構築において目標を達成しました。

障害物を自動検知・回避できる「八ッ場にゃがてん号」

今回、無人運航船の実証実験に成功した「八ッ場にゃがてん号」。

自動運転システム用のオープンソースソフトウェア「Autoware(The Autoware Foundation)」のモデル予測制御に船舶モデルを導入し、水上と陸上で高精度な経路追従ができる水陸両用船です。

水上および入出水における経路追従のための位置推定には高精度GNSSとジャイロを利用。

障害物の自動検知と回避には、LiDAR、カメラ、ソナーを搭載し、Autowareの深層学習アルゴリズムを応用しているとのことです。

また、車用と船用の制御装置を同時制御することで、船舶と車両の自動切り替えもスムーズ におこなえるといいます。

AI搭載の自動運転バスを開発してきた埼工大

今回の実証実験で、自動運転バスの開発で培ってきた技術とAutowareをベースに、無人運航船のシステムを構築した埼工大。

同学はこれまで、AutowareをベースにしたAIソフトで自動運転をおこなう自動運転バスを開発してきました。

2021年2月16日~2022年1月10日の期間には、深谷観光バス株式会社とともに、NHK大河ドラマ『青天を衝け』の放映に合わせて、渋沢栄一ゆかりの地を巡る自動運転バス「渋沢栄一 論語の里 循環バス」を運行。

同学が開発したマイクロバス「リエッセⅡ」、大型バス「レインボーⅡ」の2台の自動運転バスを使用し、計約1万kmの自動運転走行を実現したとのことです。

同学は無人運航船プロジェクトの実証実験を経て、「当初はマイクロバスレベルの開発でしたが、2年間の経験を通して、車の自動運転技術を上手く転用して、水上の自動運航技術を開発できました」とコメントしています。

PR TIMES(1)(2)(3)
公益財団法人日本財団

(Haruka Isobe)

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