筋ジストロフィー患者が、頬や眼球の動きでドローンを飛ばしました。公開テストフライトも予定
Techable / 2022年5月3日 9時0分
テクノツール株式会社(以下、テクノツール)と株式会社シアン(以下、シアン)および筋ジストロフィー患者である梶山紘平氏は、「ドローン アクセシビリティ プロジェクト」を推進しています。
そのなかで梶山氏は、視線入力などによりドローンを飛ばすことに成功。5月19日(木)に公開テストフライトを開催予定です。
無人航空機(ドローン)を視線入力装置で同プロジェクトにおいて梶山氏は、わずかに動かせる右頬に設置したスイッチと視線入力により、200g以上のドローン操縦に成功しました。
200g以上の機体は「無人航空機」に該当し、航空法において登録が必要。テクノツールは、家庭用ドローンではなく、法制度で基準のあるドローンを視線入力装置で飛ばしたことに大きな意義を感じているようです。
公開テストフライトは、メディアおよびドローンメーカー関係者を対象に湘南ヘルスイノベーションパークにて開催されます。
ドローンを活用して就労機会などを創出同プロジェクトは、身体機能に制限を抱える人たちの新たな楽しみや就労機会をドローンを活用して創出しようというもの。筋ジストロフィー患者である梶山氏がドローン操縦に成功したことは、ドローンの新たな可能性を示しています。
具体的には、重度肢体不自由者が一人ひとりに適した方法で安全にドローンを飛ばして楽しめる未来の可能性。また、インフラ点検や配達といった業務に従事できる可能性が挙げられます。
プロジェクトチームは、こういった可能性を現実のものにすべく2024年の事業化を目指す方針。そのために、ドローンメーカーや希少疾患に関連するヘルスケア企業などを募集しています。
テクノツールとシアン同プロジェクトで視線入力機器などを提供したテクノツールは、肢体不自由者の入力操作をアシストするプロダクトを開発・販売中。
PCやスマートフォンなどへの入力をサポートするポインティングデバイス(代替マウス)や、Nintendo Switch公式の障がい者向けコントローラー「Flex Controller」などを手がけています。
一方、フライト時の安全管理を担当したシアンは、ドローンを活用したバーチャルツアー「空力車」などを展開中。「空力車」は、ドローンで撮影した世界中の風景をVRデバイスやタブレット、大型モニターなどで見られるサービスです。自由に旅ができない人に“空飛ぶ旅”を提供しています。
PR TIMES(1)(2)
テクノツール株式会社 公式note
テクノツール株式会社
「空力車」サービスサイト
(文・Higuchi)
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