軽量・設計自由度が高い“紙の人工衛星”開発開始。来年打ち上げの人工衛星に素材搭載へ
Techable / 2022年5月16日 8時0分
京都に本社を構えるテラスペース株式会社は、“紙の人工衛星”の開発をスタート。来年打ち上げ予定の人工衛星に紙素材のサンプルを搭載し、耐久性などの試験を行います。
軽くて強い紙の人工衛星、電波も通しやすい“紙の人工衛星”は、主たる構造体に紙を原料としたセルロースナノファイバー「ReCell」を使用。これにより、強度を維持しつつ軽量化を実現します。
また、一般的な超小型人工衛星に使用されるアルミニウムに比べて電波を通しやすいのも特徴。通信用アンテナを衛星内部に搭載できるため、衛星設計の自由度が高まるようです。
なお、同プロジェクトには、総合製紙メーカーである北越コーポレーション株式会社が参画しています。
人工衛星初号機「TATARA-1」紙の人工衛星第1号となる「PAPER-SAT」開発へ向け、2023年打ち上げ予定の汎用6U人工衛星初号機「TATARA-1」に紙素材のサンプルを搭載する見込み。耐久性などを検証し、2025年の「PAPER-SAT」打ち上げを目指します。
ちなみに「TATARA-1」では、京都府京田辺市内のプロオーケストラ“一休フィルハーモニー”と同市民が演奏・合唱する『交響曲第9番』を宇宙に発信するプロジェクトも進行中。今年12月に開催される演奏会の録画映像などを搭載予定です。
宇宙寺院も来年打ち上げ予定同社は、2020年に創業した人工衛星開発ベンチャー。技術実証衛星である「TATARA」のほか、宇宙寺院衛星も開発しています。
2021年に世界遺産 京都 醍醐寺と業務技術提携を行い、宇宙寺院となる衛星「浄天院劫蘊寺」を開発中。こちらも来年の打ち上げを予定しています。
宇宙寺院では、地上の寺院で僧侶が供養した故人由来のデジタルデータ(遺影・遺伝子情報・戒名など)を格納(送信)して“宇宙供養”を実施。僧侶によって法要が営まれたデータだと証明するために、NFTを活用するようです。
なお、宇宙寺院の寿命は5年から10年ですが、消滅前に次世代の宇宙寺院にデータを移動することで果てしない宇宙へと旅立たせることも可能。もちろん、地上へ帰すこともできるようです。
PR TIMES(1)(2)(3)(4)
テラスペース株式会社
(文・Higuchi)
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