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【レビュー】ビジネスで利用できる「LINE WORKS」、LINEとの違いも解説

Techable / 2022年8月29日 12時0分

社内の連絡は電話・メールをやめて「ビジネスチャット」に移行したらどうか?個人のFacebook Messengerや、LINEを使っていて、シャドーITのリスクがあるから「ビジネスチャット」を導入したい。そんな話をよく耳にします。

私も過去に同様の相談を受け「ビジネスチャット」を検討しました。しかし、「ビジネスチャット」といってもMicrosoft Teams、Google Chat、Slack、Chatworkなど、たくさんの製品があるためどれを選択すれば良いかわからず、大変頭を悩ませました。

そんななか、私はLINE WORKSを選定しました。今回は、なぜLINE WORKSを選定したのか、そして何が魅力的なのかをレビューしていきます。

2017年2月のリリース直後、前職で導入し、そこから2021年3月まで管理者としてライトプラン(プラン変更前)を利用していました。退職後はLINE WORKSの運用相談や、比較検討の相談に乗る形で利用を続けています。

ビジネス版LINE「LINE WORKS」

LINE WORKSは、LINEのような使い勝手で、誰でもすぐに使うことのできるビジネスチャットです。「ビジネス版LINE」とも言われており、LINEにはないビジネスに必要な機能が搭載されています。

また、「LINEと繋がる唯一のビジネスチャット」であり、LINE WORKSを利用していない個人に特別なアプリをインストールさせることなく、コミュニケーションを始めることができます。

プランは無償で利用できる「フリープラン」、フリープランを拡張し仕事に必要な機能を備えた「スタンダードプラン」、メールやファイル管理機能も搭載した「アドバンストプラン」の3つがあります。

LINE WORKSを選定した理由

私が当時LINE WORKSを選定したのは、「特別なレクチャーをせずに、誰もが使いこなせる」と感じたからです。

たとえば、私は他の企業でSlackを使っていますが、Slackの機能を熟知し使いこなすのは大変難しいと思っています。しかしながら、LINE WORKSは他のツールと比べて使いこなせるようになるまでに時間を要しません。

加えて、ビジネスで使うための機能が搭載されているのもポイントでした。

LINEに近いUIと機能

先述のとおり、LINE WORKSの一番の特徴は「LINEのようである」ということです。


LINEにある機能はもちろんのこと、使われている言葉もほとんど変わりません。


「LINEのような」というこだわりはすごく、LINE側に機能が追加されると、LINE WORKS側にも追って機能が実装されることがあります。

たとえば、2021年8月、LINEにリリースされたリアクション機能が、2022年5月にLINE WORKSでもリリースされています。

LINEにない、ビジネスの現場で必要な機能

LINEをビジネスで利用するには、セキュリティ上問題があることに加えて、機能も十分とは言えません。

一方のLINE WORKSは、以下のようなビジネスの現場で利用できる機能があります。

複数のデバイスで同時利用(パソコン、スマホなど)
掲示板
メール
共有フォルダ(Drive)
アンケート
タスク
管理機能
監査ログ

共有フォルダを利用した外部への安全なファイル共有の仕組みや、タスクやアンケート機能なども紹介したいところですが、今回は掲示板機能と、管理・セキュリティについて紹介します。

掲示板

LINE WORKSにはWiki的な役割を持つ機能として、掲示板とノートがあります。ノートはLINEにもあるのでイメージがつきやすいと思いますが、グループで利用することを想定しています。

一方の掲示板は、部署や会社全体などもう少し広い範囲への通知を目的としています。そのため、必読設定や予約投稿、既読の管理、未読者への再通知などの機能が搭載されています。

カテゴリ分けも可能なので、「社内規定」「入社1ヵ月で見る情報」「業務マニュアル」「部署ごとの共有事項」を用意するケースもあるようです。

管理と監査ができる重要性

次に、LINEとの大きな違いは「管理ができること」です。

たとえば、スマホを紛失したとき、LINEではアカウントを引き継げなかった場合に新たに作り直す必要がありますが、LINE WORKSであればアカウント管理や機能ごとの設定はもちろんのこと、遠隔でアカウントのロックをすることができます。

また、トークログや管理画面の操作ログなどを通して監査ができるため安全性が高まります。


ただし、「トークログを閲覧できる」というのはそれはそれで問題になるため、特権アカウントを作成し、許可なくひとりで見ることができないような仕組みを作るなどの工夫が必要です。

個人向けのLINEと連携できる

一般的にビジネスチャットツールで外部の人とやり取りをするときは、同じツールを利用する必要があります。

企業間の連携や、頻繁に連絡をする場合は良いのですが、ここで問題になってくるのが「お客様やまれに連絡をする個人(学生インターンや業務委託など)」とのやり取りです。

相手の目線に立ってみると、いちいち新しいツールをインストールするのは億劫です。企業側の目線に立ってみると、ライセンス料金はもちろんのこと、アカウントの管理が煩雑になり手間がかかります。

その点、LINE WORKSは、多くの人がすでに利用しているLINEと連携できるため、お客様や個人に「新しいツールをいれてもらうことなく」やり取りをすることができます。


また、LINE WORKSではLINEクリエイターズスタンプを利用することはできないのですが、LINE WORKSオリジナルスタンプを送信できるほか、LINEユーザーが送信したクリエイターズスタンプは閲覧することができます。

そのため、LINEユーザーはいつもの感覚でやり取りをすることができるのも良い点です。

豊富なアプリ連携

LINE WORKSはビジネスチャットですので、業務で使用しているさまざまなアプリと連携して通知がくるようにしたいと考えている人もいるかもしれません。

アプリ連携は、連携のための開発や専門的な知識が必要になるケースがありますが、LINE WORKSでは新たな開発をせずにアプリと連携することができます。

私がLINE WORKSを導入したリリース当初は連携できるアプリが大変少なかったのですが、いまではかなり充実しています。ワークフローや、勤怠管理、営業管理などユーザーが普段利用するアプリや、アカウント管理、デバイス管理など情報システム管理者が利用するアプリとの連携も増えました。

ちなみに、LINE WORKSのアプリ連携は連携ソリューションと、アプリディレクトリの2種類があります。

連携ソリューションは、ユーザーが開発ベンダー協力のもとLINE WORKSと連携して使うことができます。こちらは、LINE WORKSの開発者メニューから操作するものもあり、手順が少し複雑になります。

アプリディレクトリは、その中でもユーザーのニーズが高いアプリをLINE WORKSの管理画面から簡単に連携できるようになっています。

1分でわかる「LINE WORKS」まとめ

「LINE WORKS」はビジネスに必要な機能を兼ね備えたビジネスチャットです。

個人で利用しているLINEのような見た目で使いやすいだけではなく、掲示板や、メール、管理機能などビジネスで利用するための機能があります。

また、LINE WORKSを通して個人が利用するLINEとのやり取りが可能です。

プランは無償で利用できる利用できる「フリープラン」、フリープランを拡張したスタンダードプラン、メールやファイル管理機能も搭載されたアドバンストプランの3つ。

どのビジネスチャットを使おうか……と悩んでいる人は、まずはフリープランを利用してチームでスモールスタートしてみてはいかがでしょうか?

(文・岩澤樹)

認定NPO法人で情シス・経理の経験を経て、現在はフリーで活動中。クラウドサービスの活用を前提とした業務フローの整備や、ツール導入をおこなっています。情シスとしては、Salesforce、LINE WORKSをはじめとした全社横断のツールの導入運用管理を、経理としてはfreee会計の導入などをおこなってきました。

どのSaaSを選べばいいかわからない……。あのSaaSが気になっているけれど、検証する時間がない……。そんな方の一助になるように、私が感じた魅力をわかりやすく届けます。

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