CO2を削減する野菜「宙ベジ」発売。持続可能な人工土壌を活用
Techable / 2022年9月6日 13時0分
名古屋大発スタートアップの株式会社TOWINGは、CO2を削減する野菜「宙ベジ(そらべじ)」を新ブランドとして発表。9月5日(月)に宙ベジのECサイトをオープンしました。
持続可能な人工土壌“高機能ソイル”「宙ベジ」とは、持続可能な食糧生産手法で栽培された作物です。
生産に使用するのは、“高機能ソイル”と呼ばれる人工土壌。廃棄されるもみ殻を活用したバイオ炭などの多孔体に微生物をつけ、さまざまな有機物をアップサイクルした有機肥料と混ぜ、適切な状態で管理して作る土です。
高機能ソイルは、地中への炭素固定・化学肥料の不使用・資源のアップサイクルという3点でサステナブルな農業に貢献します。
特に、材料に植物由来の炭化物を活用したことで炭素を地中に固定できることは大きなポイント。栽培量を増やすことでより多くのCO2を削減できるということです。
また、有機質肥料を高効率に無機養分へと変換できることや、通常3~5年かかる良質な土壌がわずか約1カ月でできることも高機能ソイルの特徴だといいます。
ピーマンの苗1株あたり200gのCO2削減そんな高機能ソイルを軸に、“宙シリーズ”を展開している同社。作物栽培システム「宙農(そらのう)」および「宙苗」に続く3つ目のラインナップとして宙ベジを発表しました。
オープンしたECサイトでは、宙ベジと宙ベジを原料とした加工品を販売予定。記事執筆時点では、「宙ベジピーマン」が販売されていました。なお、宙ベジピーマンは、苗1株あたり200gのCO2を削減できるようです。
地上でも宇宙でもおいしい野菜を宙シリーズには、「地球農業の発展を、宇宙農業の実現を。」という思いが込められています。サスティナブルな野菜で地球上の農業を発展させ、環境や食糧危機といった問題の解決に貢献するほか、宇宙での地産地消も目指しているようです。
宇宙農業の実現へ向けては、月面や火星の土をベースとした高機能ソイルの開発に取り組んでいます。今年2月には、株式会社大林組と共に、月の模擬砂と有機質肥料を用いた植物栽培によってコマツナの栽培に成功しました。
PR TIMES(1)(2)(3)
「宙ベジ」ECサイト
(文・Higuchi)
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