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持続可能な漁業に向けて、2団体が協力体制へ。認証・審査・その他の保証のためのコスト削減へ

Techable / 2023年3月24日 14時0分

2023年3月1日、責任ある漁業管理認証プログラム(RFM:Responsible Fisheries Management:以下、RFM認証プログラム)と世界水産物連盟(GSA:Global Seafood Alliance:以下、GSA)は、責任ある水産業を推進するための覚書に合意したことを発表しました。

両者はいずれも「持続可能な責任ある漁業」を目指しており、今回の合意は、認証、審査、その他の保証のためのコスト削減を目指しながら、責任ある水産物を促進するための世界的な拡大に焦点を当てたものとなっています。

具体的には、RFM認証プログラムの目標である、他の天然漁業や新規市場への顧客基盤の拡大を支援するとのことです。

求められる「持続可能な責任ある漁業」

漁業においては、乱獲などによる水産資源の減少といった生態系の破壊をはじめ、汚染物の海への流入といった環境問題が指摘されています。

また、日本では近年ウナギの稚魚の乱獲や、マグロの漁獲量の減少などが話題となっており、将来への責任を持った漁業の構築が求められています。

そんな中、GSAなどの団体が、水産資源を維持し、持続可能で責任ある漁業の確立のために活動しています。

責任ある水産物を目指すGSAとRFM認証プログラム

GSAは、教育、政策提言、第三者認証を通じて、責任ある水産業の実践を推進する国際的な非営利の業界団体。

認証プログラムの開発を通じて、天然及び養殖水産物の保証を提供する世界のリーダー的存在となっており、GSAの活動は、環境への責任や社会への責任から食品安全まであらゆる領域に及んでいます。

現在、GSAのスタッフは、世界各地で活躍しており、全世界で3,000以上の施設が認証を取得しています。

一方、RFM認証プログラムは、水産業およびその持続可能性についての多様な専門家からなる理事会で構成される非営利財団サーティファイド・シーフード・コラボレーティブ(CSC)が運営しているもの。

広く認められた国際的な基準と慣行に基づいて設立されたRFM認証プログラムは、エコラベルの使用料を徴収しない、最も信頼性の高い持続可能な天然漁業の水産物認証プログラムです。

信頼された漁業管理基準で認証取得

今回の合意においては、追加で漁業管理基準を作成するというものではなく、世界水産物持続可能性イニシアチブ(GSSI)に承認された信頼のあるプログラムを漁業管理基準に取り入れて、フルチェーンのBSP認証(*1)を可能にするものとなっています。

これにより、認証や審査、保証その他のためのコスト削減を目指すとのことです。

*1…BSP認証は、既存のGSSIベンチマーク承認漁業管理基準、既存のSSCIベンチマーク漁船基準、および水産加工施設における食品安全、社会への責任、動物福祉、環境への責任を含める、GSA独自の水産加工工場基準を支持する包括的なプログラムとして設計されています。

責任ある水産物の市場拡大へ

GSAとRFM認証プログラムの両者は、今回の合意にあたって、今がまさに「責任ある調達により提供される水産物」に対する需要を世界中のマーケットにおいて高めていくため、こうした協力の枠組みを通じて協働すべきときであるという点で考えが一致しています。

水産物は、天然、養殖を問わず、最も健康的で環境に優しい動物性タンパク源であり、漁業と養殖業は、同時並行的な努力によってその水産物を普及させる機会があるとのことです。

RFM 認証プログラムを所有するサーティファイド・シーフード・コラボレーティブの理事長であるマーク・フィーナ氏は、「GSAとのこの協働が、RFMの様々なマーケティングの機会を実現し、またRFM認証プログラムに認証を求める漁業と我々をつなぐ役割を果たしてくれるものと期待しています」と述べています。

また、GSAの代表、ブライアン・パーキンス氏は、「この協力体制は、責任ある水産物慣行を推進するという GSA の使命を強化すると同時に、生産者が追求する認証においてより多くの選択肢とコスト削減の機会を提供します」とコメントしています。

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000086653.html

(文・Motohashi K.)

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