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GPT4搭載のAI電子カルテ「CalqKarte」、事務作業に追われる医療現場の手助けに

Techable / 2023年5月9日 19時0分

電子カルテは、従来の紙ベースのカルテに替わる、電子データを活用して医療情報の管理を行うシステムであり、導入により診療の効率化や情報共有の円滑化が期待されています。

そんな中、KandaQuantumはGPT-3.5とGPT-4のAPIを搭載した電子カルテ「CalqKarte」にて医療機関向け法人との共同実証実験を開始しました。実証実験の期間中、「CalqKarte」の有用性や実用性が詳細に検証されます。

事務作業に追われる医療現場の手助けに

近年、電子カルテの導入が医療現場で増加しているものの、一般診療所(※1)ではわずか49.9%、一般病院(※2) でも57.2%に留まっています。この数字から、電子カルテの導入がまだまだ進んでいないことがわかります。

出典:医療施設調査(厚生労働省)
(※1) 一般診療所とは、診療所のうち歯科医業のみを行う診療所を除いたものをいう。
(※2) 一般病院とは、病院のうち、精神科病床のみを有する病院及び結核病床のみを有する病院を除いたものをいう。

また同社によれば、医師が日々の業務で事務作業に追われている現状があるといいます。これにより、患者とのコミュニケーションや診療に専念する時間が足りないことを問題視しています。情報連携が不十分で、患者データの共有や照会に多くの時間が取られていることも課題のひとつに挙げています。同社では、こうした非効率な部分を改善し、患者一人ひとりに適切な医療を提供できることを目指しています。

GPT4を搭載したAI電子カルテ「CalqKarte」

電子カルテ「CalqKarte」は、GPT-4と電子カルテを組み合わせた、リアルタイム議事録作成サービスです。診療中の医師の発言を音声認識技術を用いてテキスト化し、GPT-4がそれをもとに議事録を自動作成。このように、リアルタイムで議事録が作成されることで、医師は診療に専念でき、診療後のカルテ記載の手間も軽減されます。

同技術は当社のAI議事録「CalqTalk」の医療特化版として再開発されたものであり、最新の言語処理技術によって収集された医療情報を自動で解析・判断し、医療スタッフの診療支援に役立てることができるのも特徴です。

医療従事者間の情報共有を円滑にする

GPT-4は過去の患者データを分析し、適切な診断や治療方針を提案。これにより、診療の質が向上し、患者に対する安心感も高まります。また、医療従事者間の情報共有を円滑にします。

リアルタイムで作成された議事録は、電子カルテシステムに即時反映されるため、関係者はすぐに最新の情報を確認できます。これにより、情報の遅れや誤解が生じることを防ぎ、チーム全体の連携が向上し、最適な医療サービスの提供が可能となります。
さらに「CalqKarte」は、患者と医師のコミュニケーションの向上にも寄与します。診療中に医師が伝えた情報や説明がリアルタイムで記録されるため、患者は自分の病状や治療に関する情報を確認しやすくなります。これにより、患者の理解や納得が促進され、信頼関係の構築が図られるでしょう。

医療以外の幅広い分野での利用も視野に

今回の実験の結果次第では、今後さらなる機能追加や、他の医療機関への展開も検討される予定とのこと。また、医療分野以外への応用も期待されており、企業の会議議事録の作成や教育現場での授業記録など、幅広い分野での利用が検討されています。

GPT-4や電子カルテなどの先進技術を活用した新しいサービスが次々と登場することになれば、私たちの生活もより快適なものとなりそうです。

なお「CalqKarte」ではデモ版利用、実証実験の参加者を募っています。

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000115382.html

(文・zio)

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