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ザクティ、自動走行ロボット向け2眼遠赤外線カメラセンサ開発。物流業界2024年問題解決へ

Techable / 2023年5月27日 18時0分

少子高齢化による配送ドライバー不足が社会問題化する中、物流業界では労働環境改善のためドライバーの時間外労働の上限規制が適用される「2024年問題」が差し迫っています。

自動走行ロボットの活用は物流のラストワンマイルを担うことから、物流業界のDX・人手不足解消に大きく期待されています。

そんな中、株式会社ザクティは悪環境でも人物検出が可能な自動走行ロボット・無人搬送車向けの、人物検出用の2眼遠赤外線カメラセンサ(本センサ)の試作開発を行い、自動走行ロボットに搭載して実証実験を行いました。

自動走行ロボット向け2眼遠赤外線カメラセンサ

実証実験では、ブルーイノベーション株式会社の協力を得て、異機種・複数のロボットやセンサを遠隔で制御・統合管理する同社のベースプラットフォーム「Blue Earth Platform」(以下、BEP)と接続された4WD小型自動走行ロボットに本センサを搭載・連携させました。

自動走行ロボットの自動走行中に本センサが人物を検出するとBEPを通して自動走行ロボットを停止させるという一連の動きを検証し、悪環境でも高精度に人物検出が可能なロバスト性と安全な自動走行の可能性を確認しました。

悪環境下での人物検出精度を向上

今回の研究開発は、自動走行ロボットの活用によって物流業界の抱える人手不足問題の解決を目指すというもの。既存のセンサでは難しいとされていた条件下での自動走行を実現し、より安全な自動走行ロボット走行に寄与します。

既存の可視カメラセンサやLiDAR(Light Detection And Ranging)では人物の検出が困難な夜間や霧などの悪環境において、本センサを用いることで人物を検出し、さらに人物までの距離も算出することが可能であることを確認しました。

本センサを自動走行ロボットに搭載することで、従来は人物検出が難しいとされていた悪環境下の人物検出精度を向上させ、より安全な自動走行を実現できます。

※濃霧環境、暗闇環境での本センサおよび可視カメラセンサの画像の比較表示

写真の赤枠上の文字は、AIによる人物判定確率と、人物と本センサの距離を示しています。ザクティでは、現在ドローン向けの可動式カメラの開発・製造・販売を行っており、同様の技術や製品の自動走行ロボットへの活用を検討しています。

雨天や霧などの影響を受けにくい赤外線カメラを、LiDARや可視カメラと組み合わせて使用することで、より高い安全性を備えた自動走行を可能にします。

同社は今後も社会課題の解決に繋がる、安全な自動走行ロボットの普及に向けた映像センシングソリューションの実現に取り組むとのことです。

参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000110529.html

(文・zio)

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