雪のない深圳から雪かきロボ登場、米市場で支持されるスタートアップYarbo
Techable / 2024年3月30日 11時0分
CESでも注目を浴びていたYarboは、深セン発のサービスロボット企業だ。雪かき・草刈りに対応できるロボットで、現在の市場は9割がアメリカだという。
雪のない街で開発される雪かきロボYarbo(中国名は漢陽科技)は2015年に創業した、サービスロボットの会社。
CEOの黄陽(英語名Allen)はメカニクスの名門西安交通大学を卒業後、DJIのCEO フランク・ワンも卒業した香港理工大学で修士号を取得し、半導体製造装置大手のASMの社員として、シンガポールで働いていた。ロボティクスとオートメーションの両方で経験を積んだAllen氏は、亜熱帯気候で雪の降ることはまずない深圳でYarboを起業。
取り組む分野を自動除雪ロボと決めたYarboは2018年に最初のprototypeを公開、その後数年で4度の資金調達に成功している。
2022年から継続してCESにもブースを出し、2024年のブースには多くの来場者が訪れていた。
Yarboのロボットは、移動部分を担う本体に、雪かき・草刈りなど、アタッチメントを付けて使用する。本体は自動的にチャージングステーションに戻ることができ、雪が積もる前に何度も除雪作業を行うことができる。
売上の90%がアメリカ・カナダなどの北米で、中国ではまだサービスインしていない。庭が広く雪も降るアメリカ市場でブランドを作るのを最優先しているようだ。
Yarboに投資しているファンドの一つに深センのHeroad Fundがあり、同社は日本でもすかいらーくチェーンのレストランなどで導入事例が多いPudu Roboticksに投資している。Yarboの次期バージョンも、Puduのような表情をもたせる計画があり、CESでは開発中のバージョンも展示されていた。
中国はサービスロボットの激戦区で、日本で話題になったPuduのように、海外でブランドを作ることが各社の最も優先的な目標になっている。すでにアメリカで市場を獲得しているYarboは、今後大きく成長する可能性を秘めている。
参考元:Yarbo
(文・高須正和)
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