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VPN保護、広告ブロック、生体認証ロックを搭載|プライバシー重視の無料Web3ブラウザ「Aloha」オープンソース化

Techable / 2024年8月9日 18時30分

近年、個人情報や企業の機密情報の盗難・悪用を目的とした“不正アクセス”が世界中で問題となっている。 2023年に日本で報告された不正アクセス行為の認知件数は6312件で、2022年の2200件から約3倍に増加した。

不正アクセス対策の必要性が叫ばれるなか、キプロス共和国を拠点とするAloha Browserはプライバシーとセキュリティ重視の高速ブラウザ(以下、Aloha)のオープンソース化を発表した。AlohaはPC・スマホ・タブレット向けの無料Web3ブラウザで、ユーザーデータを収集、共有、販売することは一切ない。

今回、Aloha BrowserがAlohaのコアコードを一般公開することにより、開発者は不要なデータ収集を防ぎながら、広告や隠れたマーケティング機能なしでWebページを表示するブラウザ・アプリを設計できるようになる。

高度なVPN保護、広告ブロック、生体認証ロックを搭載

2015年設立のAloha Browserは「誰もがプライベートに何にでもアクセスできる自由を叶えること」を目指すIT企業。キプロスに拠点を置く理由を問うredditの書き込みに対して、風光明媚で気候に恵まれた島であること、EUなのでGDPRオプションを提供できることを挙げ、キプロスは「EUのシリコンバレーになりつつある」としている。
同社はプライベートで安全なブラウザであるAlohaを提供しており、現在月間アクティブ ユーザー数は約1000万人、ダウンロード回数は2億5000万回を突破している。

そんなAlohaは内蔵VPN、広告ブロック、生体認証ロックなどの高度なプライバシー機能を搭載している。「ALOHA」という名は、「Anonymous(匿名性)、Limitless VPN(無制限VPN)、Outstanding Biometric Lockers(傑出した生態認証ロッカー)、Helpful Private AI(便利なプライベートAI)、Award(アワード)」の頭文字である(最後のAwardについては上の動画を見ると分かる)。

VPNはいつでもどこでも無料で接続可能。データの暗号化とトラフィックの圧縮を行い、トラッカーがユーザー個人のデータを第三者と共有するのを阻止する。公共のWi-Fiといった、安全でないネットワークに接続している場合でも、他人がデータを覗き見るのを防ぐ。

広告ブロック機能では邪魔な広告を削除し、マルウェアのリスクを軽減。ページの読み込み速度を改善し、データ使用量を削減する。

迷惑なリダイレクトをブロックして目的のページにスムーズに移動したり、パスコードや生体認証を使用して、個々のタブやアプリ自体をロックダウンしたりすることも可能。ロックされたプライベートタブ機能により、閲覧履歴を残さずにWebサイトを閲覧できる。

送信された「プライバシーレポート」を取得すれば、ユーザーはブロックした広告、トラッカー、ポップアップの数を把握できる。そのほか仮想通貨やWeb3に対応している点や、ChatGPTを搭載した 「プライベートAIアシスタント」を提供しているのもポイントだ。

プライバシー保護機能を備えたアプリの構築時間を削減

Alohaはプライバシーを侵害する可能性のあるオープンソース要素は一切使用していない。レンダリングや JavaScriptエンジンなど、使用するオープンソース要素については、Alohaの開発チームが毎日安全性を検証し、トラッカーがないことを確認している。

今回、一般公開されたAlohaのコアコードはWindows、macOS、iOS、Androidに対応。現在、企業向けソリューションや消費者向け製品の開発者に提供されている。

Aloha Browserの創設者Andrew Frost Moroz氏は、Alohaのコアコードによって、開発者がプライバシー保護機能を備えたアプリ構築にかかる数百時間を節約できることを嬉しく思っているとコメント。今後、さらに多くのコードをオープンソースとして公開する予定だ。

参考・引用元:
Aloha Browser
Newswire

(文・Haruka Isobe)

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