モバイル送金、モバイル金融はインドからアフリカ、そして世界へ【湯川】

TECH WAVE / 2012年3月14日 11時0分


[読了時間:5分]



 インドは今後、シリコンバレーを超える世界のテクノロジーセンターになるのではないか。2月のインド取材を終えて、その思いを強くした。インドの技術が世界に広がる兆しを肌で感じたからだ。中でも、モバイル機器を使った金融のアプリケーションは、インドの可能性を示す顕著な例だと思う。



すべてはプリペイドケータイから始まった





 新興国へ行くと携帯電話はプリペイド(料金先払)方式が中心だと言う。日本などの先進国のユーザーにはその理由がぴんとこない。



 新興国の多くの消費者がプリペイド方式を選ぶ理由は、実は簡単だ。日本のように、使った電話料金を後から請求されるポストペイド(料金後払)方式を選択したくても、電話会社の審査が厳しくてポストペイドのアカウントを開設できないからだ。



 電話会社としては、支払い能力があるのかどうか分からない低所得者層に料金後払いアカウントの開設を認めるのは、リスクが大き過ぎるということだ。



 ユーザー自身も月末まで通話料金が幾らになるのか分からなくては不安なので、プリペイド方式を選択することが多いという。インドで知り合ったビジネスマンのAtul Sharma氏によると、彼自身はポストベイド方式で携帯電話を利用しているのだが、彼のドライバーはプリペイド方式を利用しているらしい。「通話の発信側は課金されますが、受信側は無料で受信できます。わたしのドライバーは主にわたしからの電話を受けるために携帯電話を持ってます。なのでプリペイドで十分」と話してくれた。 プリペイド方式の携帯電話は、あらかじめ通話料を電話会社に支払うと使用可能な残り金額が携帯電話に表示される。通話すればするほど残り金額は減ってゆき、いよいよ少なくなってくると再び入金する、という形だ。



 入金の方法は、一般的には入金用スクラッチカードを使う。ユーザーは同カードを取り扱っている店舗でカードを購入。カードをスクラッチして銀幕をはがし、そこに記載されている何桁かの数字をケータイに入力し、SMSで電話会社に送信する。すると電話会社から「幾ら幾らチャージされました」というメッセージが送られてくる。こんな仕組みだ。



 これをスクラッチカードではなく、クレジットカードを使ってパソコンやケータイから入金できるようにしたのがインドのEstel Technologies社だ。同社は、数年前にオーストラリアの企業からパソコンで入金できる技術のライセンスを取得し、インドで展開して大きく成功。今ではインドのプリペイドケータイのオンラインチャージ市場の50%以上のシェアを誇っている。

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