急成長「LINE」の真実、一周年記念独占インタビュー(1/3) 【増田 @maskin】

TECH WAVE / 2012年6月11日 13時0分





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 「ついつい頑張り過ぎちゃうんですよねー」。LINEの仕掛け人である、NHN Japanのウェブサービス本部 執行役員/CSMO 舛田淳氏は人気の “スタンプ” ぬいぐるみを抱えて笑う。



 世界で4000万超のユーザーを抱え、現在も成長を続けるLINEには誤解も多い。



 たとえば、多くの人が人気のきっかけと思っているスタンプ。もともと同種のモデルは存在したし、キャラクターも社員のデザイナーが描画したもの。「LINEユーザー同士のたわいもないやりとりを助長する、非言語のコミュニケーションのきっかけになる」と舛田氏は考えていたが「正直ここまで人気になるとは思っていなかった」と話しているのは事実。



 ぬいぐるみは限定300個で試しに作成したもの、“試しに” という以上に豪華で、ファンらは限定販売に朝から行列を作る事件に発展。「世界中から、なんで日本だけなんだと、お叱りを受けました」(舛田氏)とガチャなどの新展開を準備している状態だ。しかしそれでもLINE成長の原動力とはいえないのが本当のところ。



 そんな「LINE」は6月23日で一周年を迎える。スタート当初から可能性を見い出し追いかけてきたTechWaveとして、数ヶ月の成長の軌跡を改めて振り返り、LINEの未来について触れていきたい。

仮説が通用しない未知の領域、突破口は?




 「LINE」のチームは、スタンプなどが投入された2011年10月の時点でもまだ10名以下。韓国に本社があるNHNグループ初の世界展開アプリになってはいたものの、想定外の事ばかり発生することから舛田氏は「スマホやPCのシェア調査などもやめました」という。


 「LINEがどうしてノンプロモーションで成長するのか。どうして世界で普及するのか、調査して究明しようとしていましたが止めました。前例がないんです、仮説が通用しない全くの未知の領域へ突入しているんです。ツールはいつか飽きられる。だから、私たちがダメといったらダメになるだろうし、次の展開がなくてもダメになる。だから、ずっと期待を裏切り続けていきたい。」(舛田氏)。



 先が見えない。このような中、数名だったプロジェクトチームは今やコアメンバーが80名に届く規模にまで成長。そもそも「LINE」は “企画書” で生まれ育ったものではないから、この状況を突破する力があったのかもしれない。



 LINEチームの最大の特徴は「デザイン」から入っているということ。まずユーザーが触れるモノから徹底的に検証し、納得のいくプロダクトとして成立すると判断してから作る。マーケット観は共有していたとは思うが、そもそも “紙よりもチームがイメージを共有し現実を見据えられるものを” というスタンスだった。



 紙の世界で生きている人にとっては意外かもしれないが、いつも持ち運び指でタッチするというスマートフォンは、企業と消費者とを強烈に結びつける接点であり、そこから企画を膨らませるというのは現実的な形と言える。筆者がLINEの成長を予見した一因でもある。


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