21世紀に最適化された街、深圳(シンセン)とビジネスチャンス【湯川】

TECH WAVE / 2012年6月6日 12時30分


 広大な土地に縦横無尽に走る高速道路と十分なスペースと緑で美しく整備された市街地。今から30年以上も前に訪れたロサンゼルスは、マイカーを使った生活に最適化された街であり、20世紀の豊かさの象徴だった。そのころ僕が夢中で読んでいた若者向けの雑誌には「未来都市ロサンゼルス」というタイトルの特集があったことを覚えている。



 その豊かさに憧れ「力強く成長するこの環境に身を置きたい」ー。そんな思いで僕の20年以上に渡る米国生活が始まった。



ロサンゼルスと見まがうような広大な土地、縦横無尽の高速道路、緑あふれる街並み





 同じく広大な土地に縦横無尽に走る高速道路。十分なスペースと緑で美しく整備された市街地。立ち並ぶ高層ビル・・・。ここはロサンゼルスなのだろうか。





 初めて訪れた中国広東省の深圳(シンセンshēnzhen)は、30年前に初めてロサンゼルスに降り立ったときの気持ちを思い起こさせてくれた。ただロサンゼルスが20世紀後半の社会に最適化された当時から見た未来都市であるのなら、深圳は「21世紀に最適化された未来都市」と呼ぶべきかもしれない。



 深圳は香港から車で約1時間、それぞれが約1時間ほどで行き来できるマカオ、広州などを含む経済圏「珠江デルタ」の中核に位置する都市だ。







 街の中を縦横無尽に走る高速道路はロサンゼルス同様にすべて無料。中央分離帯の街灯には風力発電と太陽光パネルが設置され、街灯は自ら発電した電力で道路を照らすようになっている。街灯から吊り下げられた鉢に真っ赤な花が咲き乱れるという風景が永遠と続く。花の維持費だけもものすごいコストだろう。深圳市の財政がいかに豊かであるかがうかがえる。



 道路は片方向が6車線と広く取ってあるし、秋葉原のような電気街の歩道は、車道よりも幅が広く取ってある。街は人で溢れかえっているのだが、秋葉原のように車道を歩行者天国にする必要がないわけだ。







 地下鉄にはICチップが埋め込まれたトークンを購入し改札でリーダーにかざしてホームに入る。行き先などは非常にセンスのいいデザインがほどこされたデジタルサイネージに表示される。電車の中も非常にきれいだ。







 「地下鉄、きれいですね」。3年前に中国の別の地方から家族で移住してきたという張剣偉さんに話しかけると「そらそうですよ。だって半年前にできたばかりですから」と笑って答えてくれた。

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