雪が降るかどうか…決め手は上空の寒気

tenki.jp / 2014年12月9日 15時17分

いよいよ師走、「冬将軍がやってきた」と耳にする季節ですね。雪が降るかどうかのポイントについて、上空の寒気との関係を少しだけご紹介します。

高層天気図(850hPa⇒約上空1500m付近):850hPa等高度線(実線)と気温(破線)と湿潤域(網掛け)

高層天気図(850hPa⇒約上空1500m付近):850hPa等高度線(実線)と気温(破線)と湿潤域(網掛け)


雪が降るかどうかのポイントは『上空の寒気』

雪が降るためには、当然ですが、気温が低くなる必要があります。実は、上空では夏でも雪が降っていて、地面に下りてくるとともに、気温が高くなるので、途中で雪が解けて雨になっているのです。つまり、地上で雪が降るには、地面に近づいても雪がとけないくらいの気温にならないといけません。
気象予測の現場では、一般的に「地上付近で3℃以下」「上空1,500m付近で-6℃」「上空5,000m付近で-30℃」を地上で雪になる温度の目安として気象資料をチェックしています。
(ちなみに、普段みなさんが目にしている天気図は「地上天気図」というもので、地上付近の気象の状態を表したものです。実は、天気図は地上付近のものだけではなく、もっと上空の天気図も作られています。それが、図の「高層天気図」というものです。少し見慣れないかもしれませんね。)
最近では、天気予報の中で、上空5,000m付近に-30℃以下の冷たい空気が入るときは、冬将軍がやってきたとして紹介されることもありますね。この雪となる目安は、強い寒気が南下することを意味しているので、北風も吹いて相当な寒さとなります。
また、より細かい地域の予測を行う場合は、関東地方平野部では「上空1,500m付近で-3℃」、標高の高い地方では「上空1,500m付近で0℃」など地域毎に目安は異なり、地域特性を考慮する事も重要です。

高層天気図(500hPa⇒約上空5000m付近):500hPa等高度線(実線)と気温(破線)

高層天気図(500hPa⇒約上空5000m付近):500hPa等高度線(実線)と気温(破線)


太平洋側の雪は、地上付近の気温が決め手

太平洋側で降る雪として、地上より少し上の気温は高く、本来は雨として降るところが、地面付近の気温が低いので、再び雪となって地上の届くという雪の降り方もあります。関東地方で2月・3月に雪が降るのはこのパターンです。
冬の朝の空気はヒンヤリとしていますが、冷たい空気が地面付近にあると、雨でなく雪になります。この雪のパターンを予報することはなかなか難しく、気象予報士の真価が問われるといっても過言ではありません。なぜなら、雨か雪か降ることを予報しないといけないのはもちろん、地上付近の気温も精度よく予測しないといけないからです。地上付近の気温は、強い寒気が入っている場合には、広い範囲で気温が低くなる傾向があり、場所によらず雪と判断できます。しかし、雪の降る目安となる気温ぎりぎりの状況の場合は、場所によって、雪の条件から外れることもあります…このため、気温予想が非常に重要となります。

さて、従来、12月は相当強い寒気が入らない限りは雨か雪の判断がとても難しい時期と言えます。しかし、今年はすでに、12月早々、日本列島に真冬並みの寒気が流れ込み、すでに各地で大雪や厳しい寒さに見舞われました。この後も週末に寒波が予想されています。
tenki.jp「日直予報士」は、気象予測の達人揃いなので、tenki.jpで雪になるかどうかをチェックしてみてくださいね。

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