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【特集】空から命懸けで救助する警察の"レンジャー部隊" 厳しい訓練に挑む新人隊員に密着 《新潟》

TeNYテレビ新潟 / 2024年6月29日 20時0分

TeNYテレビ新潟

山で遭難したときの救助などヘリコプターで空から救助にあたる警察の精鋭“レンジャー部隊”についてです。

この春7人の隊員が新たに任命されました。命を懸けて救助に向かうため過酷な訓練に臨む新人隊員に密着しました。

■空から人命救助にあたる新潟県警機動隊レンジャー部隊に密着

TeNYテレビ新潟

上空から人命を救助する県警レンジャー部隊。一刻を争う緊急事態でも。

山岳遭難や災害現場で救助にあたる県警の“レンジャー部隊”。求められる強靭な体力と精神力……。

一人前の隊員になるため、過酷な訓練に臨む新人隊員に密着しました。

■7人の新人隊員が配属 晴れて憧れのレンジャー隊員になった新人隊員も

TeNYテレビ新潟

この春、新潟県警のレンジャー部隊に選ばれた7人の新人隊員。警察官になって4年目の富樫拓海隊員24歳です。交番勤務を経てこの春、夢だったレンジャー隊のスタートラインに立ちました。

【県警レンジャー部隊 富樫拓海隊員】

「警察になったときから、機動隊のレンジャー部隊に入ることが私の夢だったので、晴れてその念願だったレンジャー部隊になれてとても光栄に思っています」

■一か月間の訓練を経て一人前のレンジャーに 新人隊員への試練

TeNYテレビ新潟

レンジャー部隊として初めての訓練……。体力強化や救助の仕方など1か月の厳しい訓練を経て合格すれば山岳救助などの現場に出られます。この日は、担架やハーネスなどヘリコプターで救助する際の装備品の使い方を学びます。

担架を素早く組み立て救助に入る先輩に対し、なかなか組み立てられない新人の富樫隊員……先に作業を終えた先輩に対し富樫隊員は、作業に手間取ってしまいます。

救助完了までの時間差はおよそ1分半……。

さらに……

「テンションをかけると、ほら、ここがかかっていない」

一分一秒を争うレンジャー隊員。ひとつのミスが大切な命にかかわる……。指導にも熱が入ります。

【指導担当の先輩隊員は】

「これでまた一からやると、今の実力だと倍の時間がかかる。それだけ救助する時間がなくなる。ヘリの燃料もなくなる。最悪ピックアップできませんでした。なんのために降りたのか」

「ミスするのはしょうがないけど、ミスに気づけないのが問題だから。一個一個正確に組み立てをやってください」

【富樫隊員】

「先輩の技術は、速くてなおかつとても的確に行っていて、いち早く先輩に追いつけるように私も一層努力していかなければいけない」

■出動件数は年間約130件 バックカントリースキーによる遭難などヘリで駆けつけ救助

TeNYテレビ新潟

これは、ことし3月湯沢町の山中でバックカントリースキーをしていて遭難した男性を救助した映像。

「新潟県警察です。ケガないですね?」

レンジャー部隊は航空隊と連携し、地上から接近できない山中や孤立した被災地に、ヘリコプターで駆けつけて救助を行います。

「もう上がりますからね、安心してください」

常に危険と隣り合わせ……。隊員にも命を懸けて救助します。

■年間約130件 季節問わず救助に向かうレンジャー部隊

TeNYテレビ新潟

救助する件数は年間およそ130件。

春の山菜採りに、夏は登山中の熱中症、冬はバックカントリースキーによる遭難など一年を通じて出動し、県内の出動件数は長野、北海道についで全国3番目の多さです。

県内4200人の警察官のうち、レンジャー部隊は20人。体力や精神力に加え、過酷な訓練を経たまさに精鋭部隊です。

■ランニングからほふく前進… 命を守るための過酷な訓練

TeNYテレビ新潟

その精鋭部隊の訓練は、どれほど厳しいのか……。記者も特別に参加させてもらいました。

「気合入っているか」「レンジャー」

「行くぞ!」「レンジャー!」

ランニングから始まり、休みなく続く訓練……

「ほらー!進め!はやく!」「レンジャー!」

「遅いぞ!」「レンジャー!」

当然……記者はついていくことができません。

「ほら、何休んでいるの?」「レンジャー!」

「要救助者がいたら休むの?きみは?」「レンジャー!」

「そんなんじゃ救助できねえぞ」「レンジャー!」

「要救助者助けるために明日から頑張るぞ!」「レンジャー!」

人命救助のため、妥協は許されません。

【県警レンジャー部隊 八藤後 順 小隊長】

「要救助者を助けるために、諦めないのはもちろんのこと、基礎体力もやはり人並み以上の体力がないと過酷な現場で活動できませんので、気持ちと体力この二つが求められる資質だと思います」

■想定訓練で思い知らされた実力不足の自分

TeNYテレビ新潟

この春、レンジャー隊に選ばれた富樫隊員。ことし5月、実際にヘリコプターから救助する訓練が行われました。訓練は山で遭難者が出た想定です。担架でケガ人を助けようとしますが……。

ほかの隊員との連携がうまく行かず時間がかかってしまいます。

【指導担当の教官は】

「最後の担架の想定、松本と富樫やってもらったけど富樫降りるとき、何やるのかわかった?」

【富樫隊員】

「始まる前に、松本と若干の打ち合わせはしていたので、なんとなくはわかったんですけど詳しいところまでは入ってこなかった」

【教官は】

「どういう方針でやるのか、意思統一してから活動してください」

■一人前のレンジャーとして認められるのか?新人隊員に課せられた試練

TeNYテレビ新潟

訓練が始まって1か月……。これまでの訓練を上官に最終チェックしてもらう集大成となる一日です。レンジャー部隊の一員として、認められれば現場に出ることができるようになります。

【富樫隊員】

「緊張する部分はありますけども、この一か月間やってきたことを発揮できるように頑張りたいと思います」

ヘリで降下して、ケガ人を保護して救助する訓練。安全に行えるのか……。

精鋭部隊として命を守ることができるのか……富樫隊員。ミスなく1か月の訓練の成果を発揮できました。

■晴れて一人前のレンジャー隊員に 富樫隊員の思い

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最終訓練で無事、一人前のレンジャー隊員として認められた7人の新人隊員……。その胸には隊員の証、航空レンジャー徽章が光ります。

【富樫隊員】

「レンジャー隊員を希望していてもなれなかった同期もいますので、その人たちの思いも一緒に乗せて、これからもレンジャー隊員として頑張っていきたい」

レンジャー隊としてスタートを切った新人隊員たち……。ひとりでも多くの命を救うため、厳しい環境での救助に向かいます。

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