脳出血を患い、まひ残る男性 “シーグラス作品”づくり 子どもたちに伝えたい思いとは 《新潟》
TeNYテレビ新潟 / 2024年7月11日 19時31分
こちらは砂浜で拾うことができるガラス片シーグラスを用いた作品です。作った男性は大病を患い、人との交流を絶った過去がありました。子どもたちとの作品作りを通じて伝えたいことがありました。
真剣な表情で選ぶ生徒たち。
シーグラスの作品を作るのは上越市にある特別支援学校の高校1年生です。
〈下鳥幸彦さん〉
「グルーガン(接着道具)でやってもいいし、これ(ボンド)を流してもいいし」
指導する下鳥幸彦さん。上越市でシーグラスのアトリエを営んでいます。
〈高校生〉
「時計にもできるし、この台座にもなる」
〈下鳥さん〉
「これもうちょっとつけた方がいいと思うよ、ポロっととれちゃうかもしれない」
実は下鳥さん10年前に脳出血を患い、それ以来、右半身にまひが残っています。
倒れた直後は後遺症に悩まされ誰にも会いたくないと心を閉ざした時期もありました。
〈下鳥幸彦さん〉
「人には会えない、人に見てもらいたくないというのがあったんですけども、家族に支えられていまこういうのも作れるようになってきたのがありがたいこと」
家族の支え、そしてシーグラスとの出会いが人生に“彩”を取り戻してくれました。
ギャラリーには色とりどりの繊細な作品が並びます。
〈下鳥幸彦さん〉
「ワニと散歩っておもしろいよね。君たちもこういうのを作りましょう」
下鳥さん…今では地域の子どもたちと積極的にふれあい、定期的にワークショップを開いています。高校生たちはそれぞれ、お気に入りの作品ができ上がりました。
〈高校生〉
「いろいろな色で組み合わせて、人によって個性ある作品ができる」
「リビングに飾りたい」
「ここにピッタリはまったときの感動が」
下鳥さんが高校生たちに一番伝えたかったこと…
〈下鳥幸彦さん〉
「病気になったときは全然話もできなかった。いろいろな人と話をしているうちに話すことができるようになりました。君たちにきょう会ってうれしかったし、待ち遠しくて、きょうが来るのが」
大きな試練があっても受け入れ、乗り越えた先に光が差す…
下鳥さんはこれからもシーグラスを通して発信を続けます。
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