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【特集】給食のない夏休み 負担に感じる家庭も 子ども食堂が支援 その活動に密着《新潟》

TeNYテレビ新潟 / 2024年8月17日 19時2分

TeNYテレビ新潟

子どもたちにとって楽しい夏休みですが、給食がないことで負担と感じてしまう家庭もあります。そうした中、子ども食堂を運営し、夏休みでも負担に感じないようにと活動する人たちがいます。貧困や格差がないように…。その活動に密着しました。

日々の生活費で家計ひっ迫

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新潟市に住む石田さん。去年3月、夫を食道がんで亡くし、女手1つ3人の子どもを育てています。

現在の主な収入は週5日のパートに加え、遺族年金と子ども手当てです。

日々の生活費で家計はひっ迫、貯金は難しいと言います。

石田さん

「節約できる時はしないと常に不安ですよね。これから多分まだまだ物価も上がるだろうし、子どもたちも成長していけば、色々な物も買わなくちゃいけなくなるし」

“地獄の夏休み”

石田さん

さらに追い打ちをかけるのはこの夏休みです。

子どもたちが家にいるため食費はかさみ、物価高が進む中、エアコンなどの光熱費も大きな負担となっています。

石田さん

「地獄の夏休みだよね。時間はないし金銭もないし。でも遊びにも連れて行ってあげたいって思っても全部うまくできるかって言ったらやっぱりちょっと厳しいですよね」

「夏休み短い方がよい」が47パーセント

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楽しいだけではない夏休み。悩みを抱える子育て世代は少なくありません。

困窮・子育て家庭を支援するNPO法人が行ったアンケートによると13%が「夏休みがなくて良い」。

47%が「今より短い方がいい」と回答しました。

多くの家庭が悩み

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その理由として、「子どもが家にいることで生活費がかかる」や「給食がなく、子どもが必要な栄養を取れないから」などとなっています。

多くの家庭が悩みを抱えていることが伺える結果となりました。

「OHANA未来食堂」

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新潟市にある「OHANA未来食堂」。

毎週水曜日にオープンする子ども食堂です。

子どもは誰でも無料で利用できます。そのため給食のない夏休み、多くの子育て世帯にとって憩いの場となっています。

利用者

「給食で結構栄養を取っている部分も多いので、家の食事で足りない分をこういうところで補えるのがありがたいです」

利用者

「夏休みに入ると学校の有難さも感じられるので給食がないと本当に心もとないので、(こども食堂が)あると助かるのでなくならないで欲しいです。ずっと」

「生きる力になれば」

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子ども食堂を運営するNPO法人OHANAの板倉未来さんです。

NPO法人OHANA 板倉未来 理事長

「足りないよりも本当にお腹いっぱいっていう、満たされて喜んでもらいたいっていうのがあります。この1食が明日また生きるっていう力になったらいい」

調理はボランティアが支える

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誰もがお腹いっぱいご飯が食べられ、そしてみんなが寄り添い合える居場所を作ろうと2016年に開設。

調理など活動はボランティアによって支えられています。

これまで3万5000食以上を届けてきました。

また、新鮮な野菜や果物、子ども食堂で使われる食材もフードバンクなどの寄付によって賄われてい ます。

自分の経験があったから

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子ども食堂を運営する理由…それは自らの経験があったからです。

NPO法人OHANA 板倉未来 理事長

「私自身もシングル家庭で母子家庭という状況の中で子どもを育てていたんですけれども、体調が悪くて働けない時もあって、生活が困難な状況にいた時期がありました。その時に誰かに『助けて』って言えたかっていうと、やっぱり言えなかったんですね」

SOSをあげられなかった、かつての自分。

寄り添い支え合えるように

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OHANAでは経済的事情に問わず誰もが利用でき、寄り添い支え合える居場所を目指しています。

そのため…。

NPO法人OHANA 中山アキ子さん

「牛乳、納豆、ヨーグルトと、あとはキノコとか豆腐とか冷凍食品、パンですね。卵とかすぐ食べられるものを……」

OHANAでは弁当だけではなく、食材を必要な家庭に格安で配布。

また、ひとり親家庭に対しては無料で配布しています。

食事を配達することも

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子ども食堂の終了後、板倉さんは車である場所へ向かいます。

NPO法人OHANA 板倉未来 理事長

「今から、どうしてもきょう来られなかったお宅に配達に行きます」

この日の届け先はひとり親家庭の石田さんの家。

石田さんも子ども食堂を利用しています。

行きたくても行けないときは板倉さんが届けてくれることもあります。

また利用者の中には生活保護を受給し、車が持てない人もいます。

夜遅くまで宅配

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板倉さんは、宅配が夜遅くになることもあると言います。

それでも。

NPO法人OHANA 板倉未来 理事長

「本当に困っている時ほど『助けて』という言葉を出せないっていうことを私自身も分かるので 、その声を聞いた時には必ず動きます」

OHANAが経済的、精神的な支えに

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OHANAで支援を受ける石田さん。この日の夕食はOHANAから受け取った食材で作ります。

夕食の準備には小学生の長女も手伝います。

この日の夕食は、そばと野菜のかき揚げ。

OHANAの支援が経済的、そして精神的な支えになっています。

自分たちのことを気にしてくれる

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石田さん

「1食もありがたいけど、物資もありがたいけども、自分たちを気にしてくれる、気遣ってくれるっていう存在があったのはすごくありがたかったし、今もありがたい。『なにかあったら言ってね』って言ってくれる」

弱さをさらけ出せる存在に

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NPO法人OHANA 板倉未来 理事長

「困っている時にやっぱり助けて欲しいっていうことが言い合える、隠す必要がないっていうことがOHANAの存在だと思うんですね。OHANAだったら何を言っても本当にそういった弱さをさらけ出せるっていう存在でありたいなっていう風に思います」

子どもたちにとって町に待った夏休み。

しかし助けの声をあげられず苦しんでいる人がいます。

そんな中、子ども食堂が温かい食事と笑顔を届けています。

2024年8月8日「夕方ワイド新潟一番」放送より

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