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「ゴージャス」「羽化」「チェンジ」…特別衣装で坂本花織、鍵山優真ら10選手が掲げたテーマ【新シーズン開幕会見】

THE ANSWER / 2024年10月1日 17時48分

フィギュアスケートの2024-25シーズン開幕に向けた会見に10選手が出席【写真:編集部】

■新シーズン開幕会見~その1~

 フィギュアスケートの2024-25シーズン開幕に向けた会見が30日、都内で行われ、坂本花織(シスメックス)、鍵山優真(オリエンタルバイオ)ら10選手が出席した。テレビ朝日のグランプリファイナルメインキャスターを務める松岡修造さんと、フジテレビ系フィギュアスケートスペシャルアンバサダーの宇野昌磨さんがMCを担当。様々なテーマで選手たちとトークを繰り広げた。

 選手は今季のテーマに合わせて作られた特別な衣装をまとって登壇。フリップボードでその思いも明かした。(出席選手:鍵山優真、山本草太、三浦佳生、佐藤駿、友野一希、坂本花織、千葉百音、渡辺倫果、吉田陽菜、三原舞依)

 ◇ ◇ ◇

(修造)
まずは昌磨さんに聞きたい。オリンピック前、大事な大事なシーズン。そこで必要なこと、皆さんに対してメッセージがあります。

(宇野)
「失敗」と書かせていただきました。失敗という言葉はポジティブな言葉ではないんですけれども、やはりオリンピックのプレシーズンということもあるので、たくさんの選手が挑戦するシリーズでもあると思います。挑戦にはやはり失敗はつきものですし、でも成功よりも失敗から学ぶことの方が僕は現役時代に多かったので、皆さん失敗ということに全くマイナスな気持ちを考えずに、より成長するチャンスだと思って全力で失敗して、成長してくださいという気持ちを込めて書かせていただきました。

(修造)
坂本さんから拍手が入りました。今聞いてどんな思いですか。

(坂本)
本当におっしゃる通りだと。いいことばっかりじゃ分からないこともたくさんあるし、失敗したからこそやっぱりいろんな気持ちが芽生えると思うので、本当に失敗って大事。もちろん怖いですけど、失敗することを恐れるんですけど、でも本当に失敗って大事だなっていうのは改めて思いました。

(修造)
今シーズンだからこそ、オリンピック前の1年前だからこその失敗ですね。

(宇野)
たくさんの選手が挑戦を掲げるシーズンだと思うので、どうしても僕も失敗したくないっていう気持ちが選手時代に多かったんですけれども、やっぱりその失敗を受け入れたときこそ、より成長のチャンス。皆さん全力で挑戦していただければ。

(修造)
この流れで一人ずつ聞いていきたい。まずは、友野さんお願いします。


突然トップバッターに指名された友野【写真:編集部】

(友野)
(突然のトップバッターに)びっくりした……。今シーズンのテーマは「羽化」。今シーズンのフリーはバタフライっていう曲を使っているんですけど、オリンピックに向けて今年プレシーズンということで、僕ももうこの中だと最年長という形になって、ベテランって言われるんですけど、僕は今が一番成長期だと思っていて。今年サナギから成虫になって、蝶になって、来シーズン羽ばたいていきたいっていう気持ち。今年はその完成の直前の段階かなっていうことで。

(宇野)
僕も現役時代、若いときだけではなくて、それこそ友野君と同じで、自分が年齢には関係なく、より成長できるシーズンにしたいっていうのを毎年心がけてやっていたので。もちろん素晴らしい選手、スケーターですけれど、より成長したいんだなっていう意欲が見えますね。

(三原)
「ゴージャス」って書きました。特にフリーなんですけど、レッドバイオリンの音楽で、振付師のデービッドさんから「ゴージャスになってほしい」って言っていただいて。(衣装は)こういう素敵なドレスを着る機会ってなかなかないので、本当に楽しみにしてきたんですけど、凄く素敵なドレスで、テンションMAXです(笑)

(宇野)
フィギュアスケートは本当に見せ方って様々で、それぞれがその自分の得意とする表現だったりいろんなものがあると思うんですけれども、オリンピックのプレシーズンということもありますので、選手がいろんなものに挑戦したい、それこそ自分の中でテーマを決めて、自分がより磨きたい、または改めて挑戦してみたいっていう気持ちが窺えましたね。

(佐藤)
「楽」です。昨シーズンかたい試合というか、ジャンプを降りようとか、そういう試合が多かったかなと思ったので。でも去年の全日本選手権で凄く楽しく演技することができて、今シーズンはそういう試合を多くしたいなと思って、楽しくというテーマにさせていただきました。(衣装は)蝶とかが楽しいと思います。

(宇野)
やっぱり緊張する場所とかでも、やはり楽しむっていう気持ちが少し入ることで緊張もほぐれますし、日々の練習でも楽しいって思いながら練習すると、苦しいっていう気持ちがすごく緩和されて、すごく前向きな気持ちにもなりますし、本当に素晴らしい技術を持っているので、あとは楽しく、気楽に試合に挑んでいただけたら結果もついてくると思います。

(修造)
すみません、普段こういう話するんですか2人で。

(佐藤)
しないです。今聞いてスゴイ嬉しかったです(笑)

(修造)
ですよね。そういう感じで聞いていました。なんで宇野さんもっと話さなかったんですか。

(宇野)
そうですね、僕はあんまり人とのコミュニケーションがあんまり得意じゃないので(笑)

(修造)
いや得意ですよ。非常に得意ですよ。でもあまり伝える機会がなかったということで。すごくいい機会だなと思いながら吉田さんお願いいたします。


渡辺倫果は「孤独の美しさ」をテーマに【写真:編集部】

■渡辺倫果は「孤独の美しさ」がテーマ…その心は?

(吉田)
「ステップ」です。ホップ、ステップ、ジャンプのステップで、去年がシニアの1年目。去年がホップで、今年がステップで、来年がジャンプです。(衣装は)楽しいです。見て、シンデレラを思い描きました。

(宇野)
今のフィギュアスケートはもちろんジャンプという華やかなところもあり、それでもやっぱり表現力だったり、スピンステップそれら全部兼ね備えてこそのフィギュアスケートだと思うので、ステップってフリップに書いていただけるのは、僕も一スケーターとして嬉しく思います。

(吉田)
陽菜も嬉しいです(笑)

(渡辺)
今シーズンは「孤独の美しさ」をテーマにしていこうと思っています。マイナスなイメージがちょっと強いかなと思うんですけれども、孤独の中に美しさがあると感じたときに、主に今シーズンのショートプログラム「月光」なんですけれども、太陽は皆さん平等に照らすと思うんですけれども、月の光はスポットライトのように1人1人を照らしていくイメージが私の中にあって。個人スポーツ、自分自身と向き合って自分自身を見つめて、スケート人生を歩んでいくと考えたときに、やはり必要なことだと思っていて。マイナスのイメージではなく、月の光の中にある自分自身と向き合わなければいけないという面で、今シーズンは重要なものになってくると思う。オフシーズンから自分自身のスケートと見つめ合って一つずつ進んでいきたいという思いで、今回のテーマを「孤独の美しさ」にしました。

(宇野)
本当に難しいテーマを挙げてくださった。リンクの上で本番、シングルスケーターなので一人で立つ。たくさんの方に囲まれながら、楽しいときもありますけど、孤独を感じるときもある。だからこそ綺麗に見えるとか、感動する部分もあると思うので、本当にフィギュアスケートならではのテーマになってくるのかなと思っています。

(山本)
「洗練」です。衣装のテーマで書いたというよりは、スケートの方で。このテーマで今シーズン頑張っていこうかなって思っています。表現だったりスピン、ジャンプも、ただこなす、決めるだけではなくて、より洗練した技というところをテーマに頑張っていこうかなと思っています。

(宇野)
端から見ればもう、洗練されきっているスケートをしていますけれども、でもやっぱり自分の中でもっと洗練していきたいものがある。山本草太選手のスケーティングは本当に「洗練」っていうワードを表したようなスケートをされているので。でもこれからもっと洗練されるということで楽しみですね。

(千葉)
私は「弾ける」という言葉を。今季のショートプログラムのテーマでもあるんですけど、自分の表現力の幅をより広げるためにも、もっと明るく弾けるような演技をできるようになりたいと思って、この言葉を選びました。

(宇野)
これからまだまだフィギュアスケートを現役で続けていくにあたって、フレッシュな感じをすごく見受けられますし、演技自体もすごく表現力が華やかな選手だなと思っているので、弾けるというコンセプトのプログラムがとても楽しみです。


「フィギュアスケートをする」をテーマに掲げた三浦【写真:編集部】

(千葉)
ポジティブに常にどんどん進み続ける感じで、弾けていきたいです。

(三浦)
今年のテーマは「フィギュアスケートをする」です。フィギュアスケートをするといっても、人によって定義は変わってくると思うんですけど、自分が理想とするスケート、自分がやりたいスケートっていうものを今季は前面に出していきたいです。

(宇野)
僕は本当に、三浦佳生選手のあのダイナミックなスケートとスピード感と、そしてもう後先を考えてないジャンプも全部好き。全然悪い意味ではなくて(笑)。すごい好きで、フィギュアスケートをするって書いていますけれど、十分彼自身のフィギュアスケート今までもやってきていると思うので。でも自分の中でもっとこういうスケートをしたいっていうのが、今年1年すごく楽しみです。

(三浦)
例えばフリーなどで、前半にコンビネーションがつかなくて、後半に絶対につけないといけないっていう場面があるじゃないですか。そういった場面ではもう割り切って、もう「失敗してもいいや」っていうくらいの気持ちで。「行っちゃえ!」みたいな感じで行くと意外とうまくいくので、本当に成功と失敗の紙一重のところで、やるぐらいの方がうまくいくんじゃないかなって僕自身思っています。

(鍵山)
「大人っぽく情熱的に」です。去年のショートとかは、若さゆえの疾走感だったり、力強さみたいなのもありましたけれども、今シーズンはショート、フリーともに、より大人っぽく、そして内側から作る情熱をパフォーマンスとして感じていただけたら嬉しいなと思って、このテーマを書きました。(衣装は)シャツのひらひらの感じとか、チェック柄のカジュアルな感じとか、今まであんまり着たことがなかったんですけれども、自分自身としては着られているっていう感覚がちょっと強いんですけれども、こういうのが似合う人にもっとなりたいです。

(宇野)
鍵山選手は本当にどの表現をしても素晴らしい。どのジャンルの曲を滑っても素晴らしい表現力を既に兼ね備えているんですけれども、今年は大人っぽく情熱的に、鍵山優真さんが今年1年どんな表現をしていくのか。本当に素晴らしいものはもう今からでも目に見えているので、すごく楽しみだなと思っています。


今季のテーマに合わせた衣装で10選手が登壇【写真:編集部】

■坂本は「チェンジ」 宇野「僕の個人的な意見ですけど、凄く望ましい状況」

(鍵山)
本当に嬉しい限り。本当に僕がジュニアの頃に、昌磨さんの表現力っていうものを憧れとして、固定の表現にとらわれないっていうのがすごく僕の好きなところで、それに憧れていた。得意分野はあってもいいと思うんですけれども、自分があえて今までやってこなかったようなジャンルのプログラムに挑戦することによって、何かより自分のことを深く知れるというか。「自分ってこういう系、意外とできるんだな」みたいなのもシーズン通して分かったりするので、過程がすごく楽しいです。

(宇野)
僕も「このプログラムできるのかな」っていうプログラムに何度か挑戦したことあったんですけど、やはり1年間やることによってそれがいつの間にか自分の武器に変わったシーズンもたくさんありましたし、自分ってこういう表現はできるんだって思うときもあれば、新しいことができる瞬間っていうのはやっぱりすごく楽しい。新しいジャンプが跳べた時、新しい表現ができた時、フィギュアスケートが一番楽しいなって思う瞬間でもある。

(坂本)
「チェンジ」です。一番わかりやすいチェンジって言ったらジャンプの構成なんですけど、今まではフリップとトゥループで2本やっていたんですけど、今年からフリーでフリップとルッツ2本にして、それに伴ってコンビネーションも変えていかないといけないので、構成をいじったりしました。恐怖があまりにも強すぎたらやらないかもしれないですけど、でも自分ができるかもしれないと思っているからこそ、変えてみようかなとか、1年前ですけど、やってみてそれがもし良い方向にいったら、オリンピックシーズンに向けて自分の選択肢が増えることにもなる。やって損はない。さっき昌磨くんが言ったみたいに、失敗を恐れずやっていったら、それもすごい自信になるんじゃないかなと思うので、この言葉にしました。

(宇野)
僕もこの1年で大きく立場がチェンジしました。いつもは選手として、この場に出させてもらっていましたけど、こちらの聞く側で1人1人どんなフリップが上がるか知らないので、何を喋ろうかとすごく緊張しながら新たな挑戦をしているんですけれども。すいません自分の話になってしまうんですけど、たくさん失敗して、そしてたくさんの素晴らしい力のある選手たちを、より皆さんにお届けできればなと思っています。

(修造)
坂本さんというと、世界選手権3連覇ですよ。その中で敢えてチェンジしていく、挑むというのはどうですか。

(宇野)
僕の個人的な意見ですけど、凄く望ましい状況かなと思っていて。連覇っていうのがすごく注目、期待をされる中で、もちろん意識はするけれども、本当に目の前のことに一番集中したい。でもやっぱり連覇もどうしても意識でよぎってしまう。そんな中で新たな挑戦ができるっていうのは、それだけ自分が連覇っていうことにこだわり切らずに自分の成長にフォーカスできている証拠だと思うので、いい状況なんじゃないかと思います。


鍵山も26年ミラノを見据えたシーズンに意気込む【写真:編集部】

(修造)
それぞれ皆さんのテーマがありましたが、僕が今年パリオリンピックに行って、嬉しいニュースがありました。フィギュア北京五輪団体代表の皆さんがパリに来て、メダルをいただいたんですよね。冬の大会ではなく、夏の大会を見てどんな感覚でした?

(坂本)
メダル授与式が終わって、陸 上競技を観戦したんですけど、情報量がとにかく多すぎた。トラックで走る競技もあるし、トラックの外で走り幅跳びもやったり。どこ見ても、何かしら競技しているし、最初は3時間観戦すると聞いて「結構長いかも」って思ったんですけど、楽しすぎて「夏っていいな」って思いました。スケートリンクって室内で、凝縮されている感じの会場なんですけど、外で屋根がなくて開けてるし。状況がすごい違う。フィギュアは静かに見ていないと怒られそうな感じじゃないですか。けど、もう応援もめちゃめちゃ自由やし、なんか他の競技を見て、なんかすごいいいなっていうのもたくさんありました。

(修造)
メダルを手にして、自分の想いはどうですか。

(坂本)
2年半待ってやっとこのメダルをいただけて、もらった瞬間に、やっぱりもう一度やっぱミラノでメダルを取りたいっていう気持ちが増した。その後ミラノで合宿をしたんですけど、りくりゅうペアの2人と優真くんと、またメダルをみんなで取りたいねっていう話も出てきたので、ぜひ狙いたいと思っています。

(鍵山)
北京が終わってから、次はミラノに出場して金を取りたいっていう思いもあって、実際にパリオリンピックを目の前で見たときに、やっぱりオリンピックの素晴らしさだったりとか、初めて客席でオリンピックというものを見たので、これだけすごいんだっていうのがすごく体で伝わった。僕も見ている人を震え上がらせられるようなパフォーマンスがオリンピックができたらすごく楽しいんだろうなっていう想像が湧きました。

(宇野)
やっぱり選手のときはオリンピックというものを本当に一つの試合だと。全ての試合が特別で、一つの試合だと思っていましたけれども、やっぱり見る側になると、オリンピックっていうのは特別な思いもある。3人ずつしか出られませんけれども、今からもすごく楽しみです。(THE ANSWER編集部)

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