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「世間をギャフン」 那須川天心、世界挑戦時期を占う4戦目「まだ納得したくない奴らに…」

THE ANSWER / 2024年6月1日 7時53分

次戦発表会見に出席し、カメラに向かってポーズをとる那須川天心【写真:中戸川知世】

■7.20ボクシング転向4戦目

 ボクシングの那須川天心(帝拳)は31日、都内で会見し、7月20日に東京・両国国技館でジョナサン・ロドリゲス(米国)と自身初の10回戦(最大10ラウンド)を行うことを発表した。ボクシング転向4戦目で初の世界ランカー対決。今後の世界挑戦時期を占う一戦と位置づけた。興行はAmazon プライム・ビデオで生配信。戦績は25歳の那須川が3勝(1KO)、ロドリゲスが17勝(7KO)2敗1分け。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)

 長い期間が試合への飢えをかき立てた。那須川のボクサー4戦目は世界ランカー対決。自己最長の10回戦に「早いな」というのが率直な感想だ。「前回の試合、練習の成長具合を見て決まったと思う。ジムにも、お客さんにも、世間にも試される一戦」。1月の3戦目は121ポンド(約54.89キロ)契約。今回は「前回の1ポンド下」と過去最軽量の120ポンド(約54.43キロ)の見込みだという。

「1、2戦目はなるべくもらわずに攻撃するスタイル。前回はどっしり構えて攻める。型がしっかり完成してきたし、ハマればすぐにKOできると思います。『KOを狙う』と言うと格闘技をやっていない人たちにいろいろ言われるけど、もちろんKOを狙いにいく。だけど、力まず自分のスタイルをやっていこうかなと。そうすれば自ずとKOができると思う」

 ロドリゲスは2018年にデビュー。昨年11月、元WBA世界スーパーフライ級王者でWBA世界バンタム級4位カリド・ヤファイ(英国)に初回KO勝ちした。今回の発表によると、現在の世界ランクはWBAバンタム級4位につけ、死角からの右フックが脅威という。好戦的で初回から前に出てくるタイプだ。

 那須川はWBA7位、WBC13位、WBO11位。地域タイトルの東洋太平洋は4位、WBOアジアパシフィックは1位だ。地域タイトルを獲れば、いよいよ世界挑戦が間近に迫る。「最初は(世界戦まで)何十戦というイメージもあった。タイトルマッチをやらせてもらえる状態に近づいてきているのかな。今回の試合でどうなるか」。世界挑戦時期を占う一戦と位置づけた。

 中でもバンタム級は群雄割拠だ。4人の世界王者は全て日本人。今回の興行でWBC王者・中谷潤人(M.T)が指名挑戦者の同級1位ビンセント・アストロラビオ(フィリピン)との初防衛戦を迎え、WBAに井上拓真(大橋)、IBFに西田凌佑(六島)、WBOに武居由樹(大橋)が君臨。那須川は「四天王がいる」とし、4人全員をターゲットに据えた。

「僕が強い選手に勝っていけば自ずと『次は那須川天心でしょ』と言われる。その位置に来年あたりには立てると思う。今は着々とやっていくだけ。もちろん意識はあるし、自分のために4人がいてくれるという意気込みでずっといます。1つ獲ったらいいと思っていない。全部獲るつもり。だから、全員意識しています」


次戦発表会見に出席した那須川【写真:中戸川知世】

■「自分を見て損はさせない」

 試合のテーマは「地球」。演出にも加味されるという。神社やパワースポット巡りを趣味とし、スピリチュアルな側面を持つ神童。「大地を感じようと思って地球にしました」。今回、特に力を入れたことは「呼吸」と明かし、独自の感性を漂わせた。

「『右のパンチを強くする』『左ストレートを』とかも多少ありますが、体の全てを繋げることですね。マジで意識してきたのは呼吸。相手を読むことです。自分で自分をわかっている人はあまりいないんですよ。だから、まずは自分をしっかり理解する。どこに呼吸が回って、どこに無駄な動きがあるのか理解すると、相手の動きが見えてくる。その間を突けるようにしてきた。精度が一番大事」

 すでに走り込み合宿を消化済み。悪天候が続くため「残念ながら!」と2回目の合宿はなくなったが、1か月ほど前からスパーリングを週3、4日こなしているという。早めの実戦練習で「ばっちり型ができてきた」と手応えを得た。これから10ラウンドのスパーもやっていく。

 キックボクシング時代より試合が少なく、表舞台に立つ機会が減少。「空いた期間、周りは何をしているかわからない。でも、自分は毎日毎日楽しくて、ずっとボクシングをしていた。それをお客さんの前で披露できるので今からワクワクしている」。充実した笑みから自信が溢れていた。

「結構、強気のマッチメイクをずっとしているつもりですが、まだ納得したくない奴らがたくさんいるんだなって。世間をギャフンと言わせようというのもあります。でも、地域タイトルが目標じゃない。世界を獲らないといけない。しっかりと名のある選手、実力のある選手とやって、そこからじゃないですか。今回はボクシングの型をしっかり完成したと見せられると思う。

 今までは『相手がそんなに強くない』『誰だよって奴だから勝てた』と言われた。『いやいや、もうそうは言えなくね?』『やばいじゃん』となるような試合をしたい。ずっと言っているのは、自分を見て損はさせないぞってこと。ついてきて良かったと思ってもらう自信は100%ある」

 言葉を現実に変えるため、努力を続けていく。

【7月20日「Prime Video presents Live Boxing 9」の対戦カード】

▽WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦
王者・中谷潤人(M.T)
VS
同級1位ビンセント・アストロラビオ(フィリピン)

▽WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦
王者・田中恒成(畑中)
VS
同級12位ジョナタン・ロドリゲス(メキシコ)

▽WBO世界フライ級王座決定戦12回戦
同級1位・加納陸(大成)
VS
同級2位アンソニー・オラスクアガ(米国)

▽10回戦
那須川天心(帝拳)
VS
ジョナサン・ロドリゲス(米国)(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)

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