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韓国撃破の女子バレー 主将古賀紗理那が下を向く若手に飛ばす檄「悲劇のヒロインになってるよ」【ネーションズリーグ】

THE ANSWER / 2024年6月13日 6時43分

韓国戦に出場した古賀紗理那【写真:VNL提供】

■買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2024福岡大会

 バレーボールネーションズリーグ(VNL)2024福岡大会は12日、北九州市の西日本総合展示場で女子の予選ラウンド第3週が行われ、世界ランク6位の日本は同38位の韓国に3-0(25-16、25-16、25-23)で圧勝した。残り5枠のパリ五輪出場権を懸けた大一番。6大会連続五輪へ、主将の古賀紗理那は「悲劇のヒロインモード」を合言葉に若手を盛り立てた。

 苦しい時に決めるのがキャプテンだ。第3セット(S)の23-23。古賀がレフトから連続でスパイクを決めた。最後はボールがコート外に弾け飛ぶ一撃。7612人の客席から金色のスティックバルーンの音がけたたましく鳴った。16点の石川真佑に次ぐチーム2番手の15得点。「たくさんの方が会場に来てくださって本当に感謝している」。ガラガラの声は仲間を鼓舞した証しだった。

 世界ランクで争う五輪出場枠。試合ごとに変動し、セット数で獲得ポイントが上下する。すでに五輪出場を逃した下位国の韓国に敗れると、ポイントは大幅にマイナス。しかも、1セットでも奪われれば、勝っても0.01ポイントしか得られない。そんな厳しい条件に加え、セッターとかみ合わない瞬間があっても、キャプテンは前向きだった。

「ちゃんと精度を高くできている日と、コンディションの部分でちょっと苦しくなる日もある。今日はちょっとかみ合っていない感じだった。だけど、『まあ、そういう日もあるさ』って。高く飛んで高くスパイクして、ほんとに軽い気持ち。そんなに背負い込み過ぎずにやっていました」

 ポジティブ思考はチームにも伝染させた。MB荒木彩花は途中出場。チームで最も高い184センチの長身を生かし、要所でブロックにスパイクと活躍した。しかし、ミスをすれば下を向いてしまう。「ごめんなさい」という空気を出す22歳。「待て、待て、待て」と古賀が励ますのが日常だ。「ミスなんか普通にあるのに」。そんな時に掛けるワードがある。

「彩花、悲劇のヒロインモードになってるよ」

 流れが大切なバレーボール。次々と展開が変わる世界のバレーにマイナス思考は大敵だ。「私はそれを“悲劇のヒロインモード”と呼んでいるんです。そう言って注意しています」と古賀。若手に前を向かせ、ストレート勝ちに導いた。

■第3S粘り勝ちに眞鍋監督も及第点「勝負強さについて何回も言ってきた」

 昨年五輪予選はトルコ、ブラジルの強豪国を追い詰めながら切符獲得ならず。眞鍋政義監督は「勝負強さについては何回も言ってきた。20点以降の点の取り方を意識して、ミスを少なくできた」とチームの成長に及第点を与えた。今大会7勝2敗とし、13日は五輪出場枠を争う世界ランク10位のカナダ戦。古賀は変わらず前を向いた。

「明日が大切なのはチームみんながわかっている。私たちより世界ランクは下ですが、オフェンシブな選手がたくさんいる。特にタフな試合が続くけど、しっかりと集中して戦っていきたい」

 プレーでも、声でも、日本を引っ張っていく。

▽パリ五輪出場の条件

五輪出場12枠のうち、トルコ、米国、ブラジル、セルビア、ポーランド、ドミニカ共和国が昨年の五輪予選で出場権を獲得。開催国フランスを含め、7チームが決まっている。その他は今大会予選ラウンド終了時の6月17日付世界ランクで決まり、日本はアジア・オセアニアの最上位になるか、出場権のない国のうち上位3か国に入れば6大会連続出場が決まる。13日にカナダ、15日にセルビア、16日に米国と対戦する。(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)

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