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石川真佑を変えたイタリア移籍 体力、技術だけじゃない…外見も垢ぬけた若きエースの成長【ネーションズリーグ】

THE ANSWER / 2024年6月16日 6時43分

女子バレー日本代表の石川真佑【写真:VNL提供】

■買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2024福岡大会

 バレーボールネーションズリーグ(VNL)2024福岡大会は15日、北九州市の西日本総合展示場で女子第3週が行われ、世界ランク7位の日本は同9位セルビアに3-0(25-22、25-18、25-15)のストレートで完勝した。大会通算8勝3敗。両国ともすでにパリ五輪出場が決定済み。世界ランク5位以内に入れば五輪の組み合わせで優位になる可能性があるため、重要な一戦を制した。チーム最多17得点を記録した石川真佑は途中交代で敗れた13日のカナダ戦から巻き返した。成長の裏にイタリア移籍の経験がある。

 モヤモヤをボールにぶつけた。第1セット(S)から石川に集まったボール。レフトから叩き込み、チームを乗せた。自分に相手ブロックの意識が寄ると、主将の古賀紗理那がバックアタック。二枚看板に荒木彩花ら若手が加わり、効果的に得点を重ねた。第2Sの4-2、石川はレフトからスパイクを決めると、立て続けにサービスエース。約8000人の観衆が大声援を送った。

 13日のカナダ戦、第2S途中に交代以降は出番がなし。鬱憤を晴らすプレーだった。試合後の取材エリア。24歳の若きエ―スは責任感を滲ませた。

「やっぱり悔しさもあった。今日はスタートからその悔しさを晴らそうと思っていた。自分が点を獲り切らないといけない部分がたくさんある。レベルが高くなっていくにつれて、自分もしっかり質を上げていきたい」

 21歳で初出場した東京五輪は主力を担いながら1勝4敗で予選敗退。昨秋の五輪予選はリリーフサーバーで起用される機会が多く、攻撃の要にはなれなかった。チームもパリ五輪出場を決められず。石川は海外挑戦を決断した。

 4年間過ごした東レからセリエAのフィレンツェへ。フィジカルはもちろん、言葉や文化の違いにも戸惑った。ただし、苦しんだ分だけ成長があった。

■帰国後に掛けられた周囲の言葉「明るくなったねって」

 強引に間を抜いたり、ブロックタッチを狙ったり。高さのある相手ブロックを利用し、コースの打ち分けの幅が広がるなど、不利な状況でも点を重ねる術を身につけた。この日も硬軟自在に両チーム最多17得点。変化は技術だけじゃない。茶髪に染め、耳にはピアス。帰国後は「垢ぬけた」と言われることが増えた。

「外見も周りから『結構、変わったね』って言われます。『帰ってきて明るくなったね』って。それもイタリアでの経験があったから。周りの影響もあったと思います」

 お洒落をする暇があるなら……という時代はもう古い。自己肯定感を上げることも、アスリートにとってスキルアップの大事な要素。外見が内面に影響を与え、内面の変化がポジティブに練習に向かう姿勢にも繋がる。

 16日は米国との予選ラウンド最終戦。勝って世界ランク5位に入れば、五輪で優位に戦える可能性もある。石川はその先のパリも見据えた。

「東京五輪の経験は大きい。あの時は自分のプレーでも獲り切れなかった。そこを忘れずに3年間やってきたし、自分が成長できるきっかけでもあった。東京五輪の時よりも成長している。点数を獲れる選手はたくさんいるけど、その中でも勝負所で決めきるポジション。オフェンスだけじゃなくて、ディフェンスでもチームに貢献していかなきゃいけない」

 五輪の借りは五輪で返す。(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)

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