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戦力外通告から3年、元ドラ1が2軍球団で再浮上のワケ 吉田一将が語る独立リーグとの“違い”

THE ANSWER / 2024年6月21日 6時44分

吉田は戦力外通告から3年目の今季が、一番好調時に近いと話す【写真:羽鳥慶太】

■オリックス退団から3年…今季はNPB2軍に初参加のオイシックスでプレー

 今季からプロ野球の2軍イースタン・リーグに参加しているオイシックスで、かつてのドラフト1位右腕が輝きを取り戻している。元オリックスの吉田一将投手は、ドラフト指名を目指す若い投手に負けじと時速150キロのストレートで攻め続ける。戦力外通告を受けてから、独立リーグでの2年間を経ての再浮上。自身の鍛えなおしとともに、環境が与えてくれる変化もあったという。

 2リーグ14球団に拡張されたNPB2軍では今季、球団ごとに違うものの140試合前後を戦う日程が組まれた。オイシックスの前身は、昨季までBCリーグで戦っていた新潟アルビレックス。平日は練習、週末に試合という日程が定着していた選手にとっては、いきなり試合が倍近くに増えた。

 そんな、新球団にとっての“未知の領域”も、吉田にとっては勝手知ったる舞台だった。オリックスでは2016年、2018年とリリーフでフル回転。両年とも21ホールドを残している。そして今季はチーム最多の25試合に投げ1勝3敗、防御率2.45。25回2/3を投げ投球イニングに迫る24三振を奪ってもいる。

「戦力外になった次の年より、今のほうが良かった時に戻っている気がします。球速が戻っているのが大きいですね。続けてきたトレーニングの効果がここにきて出ているのかもしれません」。重ねてきた努力のほかに、参加するリーグが変わったことによる環境の変化も大きいという。


独立時代から倍増の試合数も、経験十分な吉田には問題なしだ【写真:羽鳥慶太】

■強打者は独立より多いが…「崩したときの“リターン”も」

 オリックスでの最終年となった2021年は1軍登板がなく、2軍でも防御率7.66。オフに戦力外通告を受けた。翌年飛び込んだBCリーグでは2022年こそ36試合で1勝13セーブ、防御率2.48と好投したものの、昨季は38試合で3勝3敗1セーブ、防御率4.74。苦しくなっていく投球に、NPB2軍への参加という環境の変化が好影響を及ぼしたという。

 オイシックスは、新潟から首都圏や仙台への移動をバスで行う。前泊するわけでもなく、連戦初日はまだ暗いうちに集合して、仮眠をとりながら移動する。シーズンが深まればどうしても疲労がたまる。どれだけ効率的に準備するかがリリーフ投手の生命線になるが、吉田は「経験は積んでますからね。ブルペンでの投球が少なくても、マウンドに立てるようになっていますし」。現在では15球も投げれば、試合で投げられる状態になるという。

 独立のBCリーグよりも、NPB2軍の方がレベルは高い。これは吉田もはっきりと実感している。「スピードだったり、打たれたときの飛ばされ方だったりはやっぱり違います。ただそこで、相手を崩したときの“リターン”も大きいのがNPBだと思います」。吉田の武器は強い直球とフォークボール。長打を狙える打者が多いということは、崩しがいもあるというのだ。よりNPB1軍に近い環境で、結果を出し続ける。

 DeNAや巨人で投げた三上朋也と並び、今年35歳は投手最年長。積んできたキャリアからいっても若手にとってはお手本となる存在だが、まずは自身のNPB復帰に集中している。昨オフ、新潟の2軍参加を聞いたときは「なんでも初めてというのは経験できるものではない。貴重な財産になる」と思い残留した。NPBの新戦力獲得期限は7月末。残り1か月強で、よみがえった右腕に朗報は届くか。(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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