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最下位→最下位→日本3位「心が折れそうになっても…」 ついに開花した22歳樫原沙紀の笑顔【陸上日本選手権】

THE ANSWER / 2024年6月29日 9時35分

女子1500メートル決勝で3位に入った樫原沙紀【写真:奥井隆史】

■陸上日本選手権

 今夏のパリ五輪代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権第2日が28日、新潟・デンカビッグスワンスタジアムで行われた。女子1500メートル決勝では、22歳の樫原沙紀(エディオン)が4分11秒62の自己ベストで3位に。自己最高位に入り、笑顔を見せた。

 必死でくらいつき、ついに自分を超えた。レースを制したのは田中希実。ペースメーカーとオープン参加のケニア選手とともにぶっちぎった。その後方で耐えたのが樫原。4分11秒03の2位だった井手彩乃に次いでフィニッシュした。自己ベストを2秒20上回る快走だ。

「3番以内に入るのを目標にしていたので率直に嬉しいです。みんな(4分)10秒切りを一緒に狙う仲間だと思って臨んでいました」。レース後は息を切らしながらも、テレビカメラの前でニッコリ。「いつも『疲れたー!』ってなるけど、笑顔でレースを終えられた」と安堵した。

 広島出身の22歳。中学時代から全国大会で活躍し、筑波大時代にも日本選手権に出場した。しかし、打ち破れなかったトップ選手たちの壁。決勝に残るだけでも立派な実力だが、「日本選手権決勝に出ていても最下位、最下位、(今回が)3番だった」。セイコーゴールデングランプリなど海外選手も集まる大会などで経験を積み、社会人になって最初の日本選手権でようやく殻を破ってみせた。

「日本選手権では結果を出せないものだとレッテルを貼っていた」というが、この日は「心が折れそうになっても自分の走りの軸をぶらさず駆け抜けました」と思い切った。関東インカレ、日本学生個人選手権などでも活躍してきた実力者。セールスポイントは「笑顔で元気」、好きな言葉は「本気でやる程面白い」。大舞台で実力を開花させ、「来年以降は貪欲に1位を狙いたい」と目を輝かせた。(THE ANSWER編集部)

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