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桐生祥秀が今季体調不良の原因告白「菌をもらって…」 逆転五輪へ正念場「ガツンと行く」【陸上日本選手権】

THE ANSWER / 2024年6月29日 20時2分

男子100メートル準決勝で駆け抜けた桐生祥秀【写真:奥井隆史】

■陸上日本選手権

 今夏のパリ五輪代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権第3日が29日、新潟・デンカビッグスワンスタジアムで行われた。男子100メートル準決勝では、自己ベスト9秒98を持つ28歳の元日本記録保持者・桐生祥秀(日本生命)が10秒20(追い風0.1メートル)の組2着で30日の決勝に進出。今季は体調不良などで苦戦をしたが、正念場での活躍を誓った。

 桐生は予選を10秒21(追い風0.3メートル)の組1着で通過。準決勝も競り合いながら突破した。「今日は子どもが運動会だった。『パパ、1番で帰ってくる』って言ったけど、帰れなかった。子どもが運動会を頑張ってる中で、大人が大きい運動会で頑張ろうかなっていう気持ちでやっていました」と振り返った。

 レース前には幼稚園に通う息子の運動会を動画でチェック。フライングした上に転倒したという。「嫁から『フライングすんなよ』ってLINEが来た」という表情は柔らかな笑顔だった。

 今季自己ベストは10秒36と苦戦。「3月から5月ぐらいまで練習できなかった」と体調不良を告白。「2週間のうち3日、4日休んでっていうことの繰り返し。精神的にね」。体調不良の原因については「仕方ない部分。もらうじゃないですか、いろいろ。4月、5月ってすごいね、息子とかが菌をもらってきて」と明かした。ただ、家族の存在は間違いなくプラスだったことを強調した。

「でも、ここでこうやって勝負できるのは、家族がいるから。息子に『頑張れ』とか言われるから。またトップに立ちたい気持ちがあるので、そういう面では日本選手権はいつもよりバクバクしてます。いつもより盛り上がっているところも自分の中にあります」

 今月2日の布勢スプリントでは10秒19(追い風参考2.8メートル)だった。以降はコンディションが整い「何もなくスタート立つことってない。コーチと喋っていて嬉しさがありますね。熱も出なくて、足も痛くなくて、体調不良でもない。そういう面ではすごく楽しくできている」と声を弾ませた。この3週間は万全に調整できたという。

 男子100メートルは最大3人の出場枠のうち、5月末に9秒99を出して参加標準記録10秒00を切ったサニブラウン・ハキーム(東レ)が代表権を獲得し、今大会を欠場。残る選手は今大会で参加標準記録を突破した上で優勝すれば即時内定する。またワールドランキングでも可能性を残すため、今大会の成績が重要となる。

 9秒95の日本記録保持者・山縣亮太(セイコー)、自己ベスト10秒01の多田修平(住友電工)の東京五輪代表2人はコンディションが整わず今大会を欠場。パリ五輪挑戦を断念した。桐生も個人種目は16年リオ以来、4×100メートルリレーを含めれば3大会連続の五輪へ厳しい戦いを強いられ、今大会が正念場だ。

「多田とか山縣さんとか、勝負することもできないのは、試合に出て権利を獲れないことより悔しいと思う。それが今後は僕に来るかもしれないし、来ないかもしれない。決勝はツーステップぐらい上げないと勝てないと思うので、明日しっかり集中したいと思います。何も考えずに明日はガツンと行ってこようかなと」

 この日のスタート前、選手紹介では一番の歓声を浴びた。千両役者が決勝を駆け抜ける。(THE ANSWER編集部)

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