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田中希実、優勝の16歳久保凛に脱帽「800mという種目をより好きにさせてくれた」「圧倒的な自信がある」【陸上日本選手権】

THE ANSWER / 2024年6月30日 17時49分

女子800メートル決勝、田中希実を引き離してゴールした久保凛(左)【写真:奥井隆史】

■陸上日本選手権

 今夏のパリ五輪代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権最終日が30日、新潟・デンカビッグスワンスタジアムで行われた。女子800メートル決勝では、初出場の16歳・久保凛(東大阪大敬愛高2年)が2分03秒13の自己ベストで優勝。8年ぶりの高校生女王が誕生した。今大会2冠の田中希実(New Balance)は2分05秒14の7位。レース後は「他の選手に左右されずに、自分のレースをされているのかなと感じた」と久保を称えた。

 雨が降る中の決勝。久保は抑え気味のスタートから先頭を狙った。田中は序盤、最後方で展開していたが残り1周でペースアップした。久保と田中によるデットヒート。久保が先頭で200メートルを切ると、最後はグングンと後続を引き離す。2分03秒13で初優勝を飾った。

 久保と田中はレース直後に互いを称え合った。「率直に優勝されたので、おめでとうと伝えました」と田中。「落ち着いたレース運びというか、他の選手に左右されずに、自分のレースをされているのかなと感じた。圧倒的な自信があるからこそできる部分」と脱帽した。

 さらに「私も800メートルにおいても、圧倒的な自信をつけることができれば、いいレースが彼女とできるのではないかと思う。今は私の方がそこが足りていない部分。勝負するぞという気持ちで、彼女と向かい合えるようにしたい。800メートルという種目がより面白いなというか、より好きにさせてくれた選手」とも語った。

 24歳の田中は28日の1500メートルで5連覇。4分01秒44で参加標準記録4分02秒50を突破し、5000メートルに続く2種目めの代表に内定した。29日は800メートル予選の2時間15分後に5000メートル決勝で3連覇(4度目)。3年連続2冠を達成し、この日で今大会5レース目。800メートルは22年の2位が最高で、1500メートル、5000メートルとの3冠なら史上初の偉業だった。

 自身のレースについては「今まで800メートルは順位を意識しすぎてしまって、ラストためたり、ここから仕掛けようというところを決めていったが、今日は仕掛けどころを作らず、行きたいところで行けた。いい意味で私らしさ、今後の変に順位を意識して負けたというより、自分の走りをして負けることができたと思う」と振り返った。(THE ANSWER編集部)

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