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陸上女王2人が初五輪へ気合い 秦澄美鈴「成果をぶつけたい」福部真子「世界と肩を並べたい」

THE ANSWER / 2024年7月1日 14時52分

アシックスジャパンの公式ユニホームで会見した女子走り幅跳び・秦澄美鈴(左)と女子100メートル障害・福部真子【写真:浜田洋平】

■陸上日本選手権

 今夏のパリ五輪陸上日本代表に内定した一部選手が1日、新潟市内のホテルで会見した。前日まで行われたトラック&フィールド種目の日本選手権で6人が新たに内定し、そのうち4人が出席。女子走り幅跳び・秦澄美鈴(すみれ・住友電工)と女子100メートル障害・福部真子(日本建設工業)は、初の五輪へ言葉に気合いを込めた。

 女子走り幅跳びの28歳・秦は6メートル56(追い風1.4メートル)を跳び、4年連続5度目の優勝。すでに参加標準記録6メートル86を出していたため、初の五輪代表に内定した。

「早い段階で参加標準記録を突破して余裕を持って日本選手権に臨めたのが大きい。私自身、標準記録を突破して日本選手権を優勝して内定をもらうことを目標にしていたので、その形で内定できて嬉しいです。上位入賞を狙っていけるように頑張りたい」

 大阪・八尾市出身。身長169センチの長身を生かし、16歳から陸上を始めた。ワールドランキングで初出場した2022年オレゴン世界陸上は、予選敗退で悔し涙。それでも昨年7月のアジア選手権で2006年池田久美子の日本記録を11センチ上回る6メートル97をマークし、17年ぶりの快挙を達成した。ブダペスト世界陸上は6メートル41の全体23番手でまたも予選敗退。初の五輪で飛躍が期待される。

「オレゴンでどれだけこの舞台で結果を残すのが難しいか、自分がどれだけ浅はかだったかを感じた。環境に慣れたくて海外の試合を増やしました。パリに向かって自分をどう成長させればいいか考えるようになりました。ブダペストからパリまでは、レベルの高い海外の試合を経験することを計画してやってきた。その答え合わせ、やってきた成果をパリにぶつけて結果を出したい。

 決勝進出が一番の目標。今回の参加標準記録突破者は多いし、レベルが上がっている。自分の最大の跳躍を予選からしないといけない。自分の跳躍に集中すれば記録が出ると思う」

 7月20日に調整試合を予定。「もう少し試技に対する集中力をアップさせたい。もっと質の高い集中をして、しっかり1本目から結果を出したい」。日本の絶対女王として世界に立ち向かう。

■福部も覚悟「オレゴンでは全く背中が見えなかった。その背中が見えたら」

 福部は「ずっと目指していた舞台。しっかり切符を取れてよかった」と心境を吐露。五輪への想いを語った。

「走れることを楽しみつつ、世界の選手としっかり肩を並べて走れるように頑張りたい。1台目までの加速がハマっていない。1、2、3台目で海外選手に離されない、リードしていないと話にならない。そこでリードして乗っていければタイムの短縮は可能」

 日本記録12秒73を持つ28歳の福部は6月29日の予選から大会記録を塗り替え、準決勝で日本記録まで0秒02に迫る12秒75(追い風0.8メートル)をマーク。参加標準記録12秒77を突破した。決勝も12秒86(向かい風0.2メートル)で2大会ぶり2度目の優勝。昨年ブダペスト世界陸上代表の25歳・田中佑美、昨年女王で34歳の元日本記録保持者・寺田明日香らと熾烈な争いを制し、最大3枠の五輪代表を一番乗りで掴み取った。

「2年前にオレゴン世界陸上を経験して、そこで世界新記録が出たレースを走った。その経験が大きい。全く背中が見えない。日本記録を出してもこれが日本と世界の差なのかと、自分が身をもって体験した。この五輪では見えなかった背中が見えたらいいなと。あわよくば肩を並べられたら」

 高校時代にインターハイを3連覇。「天才」という肩書きに苦しんだが、2022年日本選手権で涙の初優勝を飾った。同7月のオレゴン世界陸上でも準決勝進出。昨年の日本選手権決勝は場内速報で自身が1位と伝えられた。一度は喜んだが、場内表示の誤りで実際は4位。ブダペスト世界陸上を逃し、レース直後から涙した。

 悔しさを忘れず肉体改造に励み、体脂肪率は10%から7%に減少。日本記録を出した2022年の8%よりもバキバキに仕上げた。

「12秒50を切らないとファイナルには進めない。今の段階でかなり標準記録突破者がいる。12秒40で走っても届かないと踏んでいるので、せめて自分の最高のパフォーマンスで12秒50台を出して、少しでも決勝にいけるようにしたい」

 決勝に進出すれば日本人初となる。

○…会見ではパリ五輪陸上日本代表の公式ユニホームがアシックスジャパンから発表された。「パフォーマンスとサステナビリティの両立」をコンセプトとし、軽量性、通気性、持続可能性を柱に開発。21年東京五輪から約25%の軽量化に実現し、重量はわずか46グラムになった。通気性アップで汗による重量増加も最低限に抑制。オーセンティックモデルは10日から同社オンラインストア、全国のスポーツ用品店で発売される。この日は会見に出席した選手たちが着用した。(THE ANSWER編集部)

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