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身長163cmの大学生侍が証明したい「小さくてもプロに」 井端監督も注目する体の大小に関係ない観察眼

THE ANSWER / 2024年7月6日 6時43分

鍛えられた下半身をうまく使って鋭い打球を飛ばす勝田【写真:羽鳥慶太】

■トップチームの井端監督も絶賛「野球をわかっている」

 野球の侍ジャパン大学代表は、6日からチェコで行われる「プラハベースボールウィーク」に参加する。このチームで存在感を増しているのが、最も小柄な身長163センチの勝田成(かつだ・なる=近大3年)内野手だ。侍のトップチームを率いる井端弘和監督も、視察で目についた選手として名前を挙げるほど。小さくても日本代表に、プロ野球選手になれることを証明していきたいという勝田が、夢をかなえてきた“技術”を教えてくれた。

 4日まで神奈川県平塚市で行われた合宿を激励に訪れた井端監督が、真っ先に名前を挙げたのが勝田だった。「すごく野球をわかっていて好みのタイプの選手です。粘っこさもありますし、うまいなあ」。井端監督も身長173センチと、決して大きくない。たださらに10センチも小柄な若武者には、自然と目が向いた。

 この言葉に勝田は「僕なんかでいいんですかね。まだまだアマで野球をしている限り、知識も技量もない」とはにかむ。ただ一方では、強い決意を胸に日本代表のユニホームにそでを通している。

「小さいから日本代表に入れない、プロに行けないというのは言いわけだと思ってやっています」

 大学代表候補として合宿に合流したとき、「小さい人に夢を与えたい」とはっきり口にした。だから日本代表に選ばれたのも「スタートラインです」と言い切れる。小さくても日本代表になり、プロ野球に行けると自身が証明したいのだという。


守備での武器は観察眼からくる抜群の読みだ【写真:羽鳥慶太】

■体格の壁を感じた時…磨き続けた観察眼

 もちろん、体格の壁を全く感じずにここまで野球をしてきたわけではない。関大北陽高に進学したときには驚きがあった。「中学から高校に上がると、投手の球も打球も変わります」。そこから続けてきたのが、準備している次の打者を見て“狙い”を察知することだった。

「二塁や遊撃を守っていて、ヒットコースの打球を捕ると投手もチームものっていくので……」。ここに体の大小は関係ない。大学代表でも、U-23代表候補との練習試合で二塁を守り、中前に抜けようとする打球をダイビングキャッチ。そのまま遊撃手にグラブトスして失点を防いだ場面があった。

 大学代表はチェコの後オランダに移動し「ハーレムベースボールウィーク」に参加する。この2大会では、国内で当たる選手よりもさらに大柄な選手と戦うことになる。勝田はそこでも、自身の“戦い方”を冷静に見極めている。「(外国の投手の)球は速いかもしれません。ただ偏見かもしれませんが、一歩目とかの動きは鈍いのかなとも思います。一歩目とかバントとか揺さぶりながら戦っていきたい」。

 3人兄弟の末っ子で、2歳の時には野球をしていたという天才肌。中学時代には硬式日本一を決めるジャイアンツカップで優勝した実績もある。そして父の雄一さんには、「考えるより見て学べ」と言われて育った。幼いころから養った観察眼で、突破口を開く。(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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