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“TWICEバッテリー”が呼んだ14年ぶり夏1勝 横浜立野の丸山真翔&鎌倉恵汰が呼吸ぴったりの深いワケ

THE ANSWER / 2024年7月8日 7時3分

1失点完投した横浜立野のエース・丸山真翔投手【写真:羽鳥慶太】

■第106回全国高校野球選手権・神奈川大会

 第106回全国高校野球選手権の神奈川大会は7日、大和市の大和スタジアムで1回戦を行い、横浜立野が5-1で大和西に勝利。2010年以来14年ぶりの“夏1勝”を挙げた。勝利の立役者は、小学生から一緒にプレーしてきた丸山真翔と鎌倉恵汰のバッテリー。韓国の9人組ガールズグループ「TWICE」が好きと、趣味まで一緒の2人はピッタリの呼吸で何度もピンチをしのいだ。

 最後の夏に、特別な1勝をつかんだ。5-1とリードした9回裏、27個目のアウトを三飛で奪うと、横浜立野ナインの喜びが大爆発。真夏の日差しが降り注ぐ球場に、実に14年ぶりとなる校歌を響かせた。装置の不調で、約2分間にわたって校歌が流れないというハプニングがありギリギリまで“おあずけ”を食ったものの、被安打6、4奪三振で1失点完投したエースの丸山真翔投手(3年)は「今年こそ勝とうと思っていた」と胸を張った。

 丸山が感謝するのはバッテリーを組む鎌倉恵汰捕手(3年)だ。2人は小学2年から同じチームでプレーしている。小学5年時に、捕手不在で臨時のコンビを組んだがその時は1試合だけ。一塁が本職で、丸山の投球をいつも横から見ていた鎌倉は「バッテリーを組みたいなと思っていた。『あいつの1番を引き出せるかな』と考えていた」と当時の思いを明かす。捕手不在だった横浜立野に進むと、1年の秋から本格的にバッテリーを組み始めた。


小学2年生から同じチームでプレーする丸山(右)と鎌倉恵汰捕手【写真:山野邊佳穂】

 2年生だった昨夏もともにスタメン出場し、光明相模原との1回戦で完投するも3-7で敗戦。そこから2人で話し合いを続けてきた。投球コースを念入りに確認し、丸山のフォームが崩れた時にはすぐに指摘した。

 鎌倉は丸山を「頼もしい存在だけど、ヒットを打たれて難しい状況もある。あいつがひとり身にならないようにしている」と評する。この日も何度もピンチを迎えた。2-1とわずか1点リードの7回、無死二塁のピンチを招くとマウンドで喝を入れた。丸山は「『キャッチャーを信じて腕を振ってこい』と言われた。そういう言葉が支えになっている」と信頼を寄せている。互いを知り尽くした2人ならではの呼吸があった。

 グラウンド外で、もう一つの強い絆がある。韓国の9人組ガールズグループ「TWICE」好きと趣味が同じ。ライブも2人で行ったと笑顔をのぞかせた。次戦は10日、第3シードの相模原と対戦する。11年間共にプレーし、苦楽をともにしてきたバッテリーが、次も校歌を響かせる。(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)

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