16歳久保凛、800m日本新を伝えた実況が話題 秒数読み上げ「57！ 58！ 59！」現場は大興奮

久保凛【写真：奥井隆史】

■奈良県の長距離強化記録会で達成

　陸上の16歳・久保凛（東大阪大敬愛高2年）が15日、奈良県立橿原公苑陸上競技場で行われた長距離強化記録会の女子800メートルで1分59秒93の日本新記録を樹立した。2005年6月の日本選手権で杉森美保が樹立した2分0秒45を実に19年ぶりに更新。日本陸上競技連盟公式SNSが映像を公開すると、「実況の人のタイム読み上げ、現場の興奮が伝わってきて臨場感ある」といった声が上がっている。

「51！　52！　53！」

　最後の直線に入ると、タイムを読み上げる実況の声量が一段と上がった。スタート直後からスピードの違いで飛び出した久保。オープンレーンとなったバックストレートから独走状態となった。新記録ペースに気づいた観客は騒然。選手や関係者たちからも後押しの拍手が送られた。「57！　58！　59！」と実況が声を張り上げる中、久保はゴール。場内は「ウォォー！」と驚きの声に包まれた。

　ついに女子800メートルで2分の壁を破った久保。6月の日本選手権の同種目で高校生ながら日本一に輝いた実力を遺憾なく発揮した。日本陸上競技連盟公式Xは関西学生陸上競技連盟から提供されたレース映像を公開。会場の雰囲気が伝わる動画にネット上でも反響が広がり、話題となっている。

「実況の人のタイム読み上げ、現場の興奮が伝わってきて臨場感ある」
「実況のタイム読み上げがめっちゃいい仕事してますね」
「タイム数える実況もそりゃ興奮するわよね」
「段々と日本記録が見えてきて実況や周囲が盛り上がっていくのが面白い」
「会場全体のどよめきと本人にも届いたはずの力強いアナウンスと」

　久保は2008年1月20日生まれ、和歌山・串本町出身。小学生時代はサッカ ーに打ち込み、中学から本格的に陸上を始めた。東大阪大敬愛高に進み、昨夏の全国高校総体（インターハイ）は1年生ながら優勝を飾った。今年4月の金栗記念では田中希実に勝利。5月の静岡国際でU18日本新を出し、木南道孝記念も制した。さらに6月の日本選手権で高校生ながら日本一も達成した。久保建英のいとことしても知られるスーパー高校生が2年生にして新たな歴史を打ち立てた。（THE ANSWER編集部）