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打者18人に続ける“完全投球” 横浜のスーパー1年生・小野舜友に正捕手が受けた衝撃「ブルペンで分かっていた」

THE ANSWER / 2024年7月17日 7時3分

横浜の1年生左腕・小野舜友はこの夏、打者18人に対しまだ1人も走者を許していない【写真:山野邊佳穂】

■第106回全国高校野球選手権・神奈川大会

 第106回全国高校野球選手権の神奈川大会は16日、サーティーフォー相模原などで4回戦を行い、横浜は15-0で麻溝台に5回コールド勝ちを収めた。先発した左腕の小野舜友投手(1年)は、3回を投げ1人も走者を出さない好投を披露。9日の初戦にも先発して3回を完全に抑えており、これで打者18人に対しパーフェクト投球だ。背番号「19」が、2年ぶりの夏の甲子園を目指す名門を引っ張る勢いだ。

 身長177センチ、体重80キロという堂々とした体躯から投げ込むボールは、つい数か月前まで中学生だったことを忘れてしまうほどだ。名門・横浜に現れた“スーパー1年生”は、それほどのインパクトを与え続けている。

 初回に横浜が6点を先制した直後のマウンド。小野は麻溝台の「1番・右翼」の本多晴渡(2年)を空振り三振に仕留め勢いに乗った。3回まで毎回の5奪三振を記録。テンポのいい投球で走者を1人も許さず、4回からは右腕の前田一葵投手(2年)に交代。「思った通りのピッチングができた」とうなずいた。

 春夏合わせ甲子園出場36回、優勝5回を誇る横浜に入学してからわずか3か月強。座間総合との初戦でも先発を任され、3回をパーフェクトに抑えた。今大会、先発した2試合で打者18人に対して“完全投球”を続けている。バッテリーを組む椎木卿五捕手(3年)も「(小野は)前回よりも良かったと思う。真っすぐも伸びというかキレが良かったので良いピッチングができることはブルペンで分かっていた。変化球も色々な球種を投げられるし、投げ分けもしっかりできる」と器用さに驚くほどだ。

 さらに、打っては3番と強力打線のクリーンナップを担う。この日も2回1死二塁から右前へ適時打を運ぶなど、3打数2安打。存在感を示し、チームの勝利に貢献した。

 重圧を感じてもおかしくない役割を背負っているが「監督に『思い切っていってこい』と言ってもらったので緊張はなかった」と頼もしい。さらに「3年生とできるのはこの夏が最後。自分の力で3年生を甲子園に連れて行きたいし、1年生らしくフレッシュにプレーしてチームに貢献したい」と淀みない言葉で意気込みを口にする。昨夏は決勝で慶応に敗れ、甲子園行きを逃した横浜。激戦区を制するのにふさわしい陣容が整いつつある。(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)

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