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「邪念が入った自分を後悔」 慶応・森林監督を救った復活エース、今夏初登板の小宅雅己が好救援

THE ANSWER / 2024年7月18日 6時33分

今大会初登板した慶応の小宅雅己【写真:山野邊佳穂】

■第106回全国高校野球選手権・神奈川大会

 第106回全国高校野球選手権の神奈川大会は17日、サーティーフォー相模原などで4回戦5試合を行い16強が出そろった。昨夏全国制覇した慶応は、16日に降雨のため3回1死で継続試合となっていた横浜商大高戦に4-1で勝利した。勝負のポイントとなったのは、2点リードの7回に背負った2死二、三塁のピンチ。昨夏の甲子園で胴上げ投手となった小宅雅己投手(2年)が、今大会初登板ながら後続を絶った。森林貴彦監督が「自分を後悔した」と振り返る場面をエースが救い、さらに上昇気配だ。

 この夏、初登板のエースがチームを救った。

「高校野球って、やっぱりこうなるなと思って。7回を抑えて8、9(回)と思っていたら……。邪念が入った自分を後悔しました」。試合後に森林貴彦監督がこう振り返ったのは、3-1で迎えた7回だ。2番手の吉野栄輝投手(3年)が2死から連打を浴びて二、三塁のピンチを背負った。

「変えないで打たれたらチームとしても後悔する。ここは投入しどき」という指揮官が迷いなく送り出したのは背番号「1」、エースの小宅だ。「同点くらいまではOKという意識で」という言葉を受けてマウンドへ。横浜商大高の「3番・三塁」の鈴木健治(2年)を3球でカウント1-2と追い込むと、粘られながらも7球目のスライダーで空振り三振に仕留めた。


マウンドで話す小宅(右)と加藤右悟主将(左)【写真:山野邊佳穂】

■日本一が胴上げ投手に与えた自信

 難しい場面での登板にも「落ちついて投げられた」と小宅。慶応ナインの笑顔がはじける。その後9回には3安打を浴び2死満塁まで迫られるも、鈴木健を一邪飛に打ち取り試合を締めくくった。「甲子園を経験して、ピンチの場面でも動じずに自分のピッチングができるようになった」。日本一の経験が自信となっている。

 慶応は昨夏、107年ぶりの全国制覇を達成。小宅は土浦日大との準決勝で完封するなど、甲子園で5試合に登板し、最後は真夏の甲子園で胴上げ投手となった。一方で、その後の秋は桐光学園に0-4、今春は横浜に4-9で敗れ、どちらも県8強で姿を消している。再び頂点を目指す夏、エースの復活は欠かせない。

 捕手の加藤右悟主将(3年)とは、栃木・宇都宮ボーイズでプレーした中学時代からバッテリーを組み、昨夏の全国制覇も一緒に経験した。当時からの変化を問われた加藤は「2人とも体が大きくなった」とニッコリ。小宅のボールも「キレが増している」と成長を実感している。小宅も加藤には「マウンドで自分の表情が固くなっていたのか、『いつも通り頼むぞ』と和らげてくれた」と厚い信頼を寄せる。

 次戦は18日に桐蔭学園と対戦する。継続試合の影響で連戦となるが小宅は「自分のできることをしっかりやってチームに貢献したい」ときっぱり。エースの力投で勢いづいた慶応ナインが、さらにギアを上げていく。(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)

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