昨夏甲子園Vの慶応、県16強で敗退 加藤主将は涙止まらず…桐蔭学園相手に9回2失点で力尽きる【高校野球】

慶応の加藤右悟主将【写真：山野邊佳穂】

■第106回全国高校野球選手権・神奈川大会

　第106回全国高校野球選手権の神奈川大会は18日、バッティングパレス相石ひらつかなどで5回戦を行い、昨夏の甲子園を制した慶応が桐蔭学園に2-4で敗れ、連覇の夢は途絶えた。最後まで競り合った末の悔しい敗戦に、加藤右悟主将（3年）は涙が止まらず。森林貴彦監督らに励まされ、ベンチ裏に下がっていった。

　慶応は両軍無得点の4回、1死二、三塁のピンチを背負うと、先発の吉野栄輝投手（3年）から昨夏の甲子園でも5試合に登板したエースの小宅雅己投手（2年）に交代。ただ二ゴロの間に先制を許した。

　その裏、2死二塁から鷹尾充千雄（3年）が中堅へ適時二塁打を運び同点。ただ7回に小宅が1死からの連打と四球で1死満塁のピンチを招くと、「4番・三塁」の寺澤太智（3年）に左翼へ勝ち越し適時打を許した。

　慶応も粘り、8回に「2番・二塁」の酒井一玖（2年）が中前適時打を放ち同点。なお2死満塁と攻め立てたが無得点に終わったのが響く。9回に5番手で登板した鈴木佳門（3年）が連打と死球で無死満塁のピンチを招くと、「7番・左翼」の深松風太（3年）に中前へ決勝の2点適時打を許した。

　試合後、桐蔭学園が校歌を歌うところまでは気丈にふるまっていたナインも、応援席へのあいさつを終えると涙にくれた。加藤はベンチに戻っても中々動けず、森林監督に肩を抱かれベンチ裏へ下がっていった。

　慶応は昨夏の甲子園で107年ぶり2度目の優勝を果たした。ただその後、秋は桐光学園に0-4、県8強で姿を消し、選抜出場はならなかった。この夏は2回戦から登場して横須賀学院、足柄を下し、継続試合となった横浜商大高との4回戦も制したが、県16強で姿を消した。（THE ANSWER編集部）