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無気力試合で8人失格、観客は不満爆発…故意にミス連発、バドミントンで“組み合わせ操作”が物議【オリンピック事件簿】

THE ANSWER / 2024年8月5日 0時33分

ロンドン五輪に出場した王暁理、于洋組【写真:Getty Images】

■2012年ロンドン大会

 パリ五輪は連日熱戦が繰り広げられている。夏季は1896年に第1回大会が開催され、今回で33回目。数々の名場面のほか、記憶に残る“事件”も起きてきた。4年に一度のこの機会に、過去の出来事を「オリンピック事件簿」として振り返る。2012年ロンドン大会のバドミントンでは、女子ダブルスに出場した中国、インドネシア、そして韓国2組の計4ペア8人が、無気力試合を行ったと判断され、決勝トーナメント進出を決めたにもかかわらず失格処分を受けたのだ。

 1次リーグが終わった8月1日だった。すでに8強入りを決めていた、当時世界ランク1位の中国の王暁理、于洋組、韓国のチョン・ウンギョン、キム・ハナ組、ハ・ジョンウン、キム・ウンジョン組の2ペア、更にインドネシアのジャウハリ、ポリー組が世界バドミントン連盟(BWF)によって失格とされた。4ペアはお互いに、故意にサーブを外したリショットを失敗するなどの無気力試合を行ったと判断された。決勝トーナメントの組み合わせを操作しようとしたのだ。

 中国ペアは1次リーグを2位通過すれば、決勝トーナメントで別の中国ペアとは決勝まで顔を合わせることはないという組み合わせだった。金銀メダルの独占を狙い、7月31日の最終戦で韓国のチョン・ウンギョン、キム・ハナ組にわざと負けることで2位通過を狙ったのだ。そして目論見通り、中国ペアは韓国ペアに0-2で敗れた。

 続いてハ・ジョンウン、キム・ウンジョン組とインドネシアのペアとの対戦では、両チームがともに世界1位の中国ペアとの対戦を回避しようと、故意にミスを連発。試合は2-1で韓国ペアが勝利したものの、会場内にはブーイングが響いた。観客の不満が爆発し、五輪の意義が問われる事態となった。韓国の2ペア4人と指導者は、のちに期限付きで代表資格を停止される処分を受けている。(THE ANSWER編集部)

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