中国ドーピング騒動が再燃「不正なら勝利と言えない」 疑惑の2人出場→金メダルにライバルが不快感

男子400メートルメドレーリレーで金メダルを獲得した中国【写真：ロイター】

■パリ五輪・競泳

　パリ五輪は4日、競泳男子400メートルメドレーリレーが行われ、中国が金メダルを獲得した。4位に敗れてメダルを逃した英国のスター選手は、ドーピング疑惑がある中国人選手の出場に不快感を示した。米紙が報じている。

　米紙「ニューヨークポスト」は「英国のスター、アダム・ピーティ、ドーピング疑惑の中国人選手が五輪に出場したことに激怒」との見出しで記事を掲載。「中国の水泳選手たちが五輪で大きな論争の渦中にある」と記し、2021年の東京五輪では覃海洋、孫佳俊ら計23人の中国人選手に禁止薬物の陽性反応が出たにもかかわらず、出場が許可されたことを指摘。覃海洋、孫佳俊は金メダル獲得に貢献した。

「中国アンチ・ドーピング機構は、陽性反応の原因は汚染された食品の摂取にあると判断し、世界アンチ・ドーピング機構はこの判断を支持した」と騒動は収束したが、英国代表のアダム・ピーティは中国のパフォーマンスの正当性に疑問を抱いているという。

　本人は「胸に手を当てて、それが不正だとわかっているのであれば勝利とはいえない」と主張したうえで「私は国民全体やグループ全体を一つの筆で塗り潰したくはない。それはとても不公平なことだと思う」とドーピングと無関係な選手をフォロー。「自分の仕事をしなければならない人たちへ――目を覚ましてちゃんと自分の仕事をしてほしい」と一連の決定についての不満を訴えている。（THE ANSWER編集部）