100m世界新で金→ドーピングで剥奪、世界に衝撃与えたソウルでの騒動…潔白主張ものちに永久追放【オリンピック事件簿】
THE ANSWER / 2024年8月5日 22時30分
■夏季五輪で起こった事件を振り返る
パリ五輪は連日熱戦が繰り広げられている。夏季は1896年に第1回大会が開催され、今回で33回目。数々の名場面のほか、記憶に残る“事件”も起きてきた。4年に一度のこの機会に、過去の出来事を「オリンピック事件簿」として振り返る。1988年ソウル五輪陸上男子100メートル決勝で世界を驚かせたのがベン・ジョンソン(カナダ)。「ドーピング」の存在を世界に知らしめた意味でも、衝撃的な出来事だった。
新時代の幕開けとなるはずだった。1988年9月24日、決勝のスタートラインに立ったジョンソン。筋骨隆々の上半身を誇示し、号砲とともにロケットスタートを決めた。あっという間に後続を突き放し、4年前のロス五輪覇者カール・ルイスの追い上げも退けた。
タイムは当時自身が保持していた世界記録を更新する9秒79。史上初めて9秒8の壁を破り、男子100メートルのスピード化に拍車がかかると思われた。だが、レースから3日後、国際オリンピック委員会(IOC)は競技後のドーピング検査でジョンソンから筋肉増強剤が検出され、金メダルを剥奪すると発表。9秒79の世界記録だけでなく、前年の世界選手権でマークした9秒83の世界記録も抹消となった。2位ルイスが繰り上がりで2大会連続の金メダルとなり、2年後には9秒92が世界記録として公認された。
ジョンソンはカナダに帰国後に記者会見し、潔白を主張。国際陸上競技連盟(IAAF)から科された2年間の資格停止処分が明け、1992年バルセロナ五輪にも出場したが、準決勝で敗退した。1993年に再びドーピングが発覚し、IAAFはジョンソンの永久追放を決定。ジョンソン以前にも違反者が処分されるケースはあったが、ドーピングの存在を強く世界に知らしめた。(THE ANSWER編集部)
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