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五輪でバス間違い→日本女性に救われ金メダル 東京で生まれた感動の秘話が世界的話題に【東京五輪プレーバック】

THE ANSWER / 2024年8月6日 0時30分

ハンスル・パーチメント【写真:ロイター】

■東京五輪の名シーンを振り返る

 連日熱戦が繰り広げられているパリ五輪。前回2021年東京大会でも、数々の印象に残る場面が生まれた。4年に1度の大舞台を盛り上げるべく、前回大会をプレーバックする。陸上男子110メートル障害では、31歳のハンスル・パーチメント(ジャマイカ)が金メダル。実は自身も呆然とするようなミスがありながら、日本人スタッフに救われたという珍事が世界的な話題となった。

 8月4日、準決勝に向かうために選手村を出発したパーチメント。しかし、乗ったバスは陸上が行われる国立競技場とは反対方向の東京アクアティクスセンターに到着した。選手村に戻っていては準決勝に間に合わない……そんなパーチメントの救世主となったのは、日本人女性スタッフのストイコビッチ河島ティヤナさんだった。パーチメントはティヤナさんからタクシー代1万円をもらい、国立競技場に到着。ウォーミングアップの時間も十分にとれ、準決勝を組2着で突破。さらに5日の決勝は13秒04で金メダルを獲得した。

 パーチメントはインスタグラムに動画を公開し、一部始終を説明。日を改めて再び競泳会場を訪れ、ティヤナさんを見つけると、金メダルを見せて「勝ったんだ。あなたが助けてくれたから」などと感謝し、受け取っていた1万円も返した。SNS上の海外ファンからも「涙が止まらない」「美しい行動だね」「金メダルの裏にこんなストーリーがあったんだ」「神様は見ていたんだね」「とても心温まる話だ」などと感動の声が集まった。

 旅行会社「近畿日本ツーリスト」が業務委託した派遣スタッフとして選手や関係者の誘導などを担当ティヤナさんは当時、THE ANSWERの取材に対し「知らない土地で試合のことで頭がいっぱいだろうし、そんな時に迷って間違ってしまうのは仕方ないだろうと思いました。国を背負って人生をかけて来てるんだろうなと思うと、一生後悔させてしまうことは私にはできないと思い、助けたい気持ち一心でした」などと明かしていた。

 パーチメントはパリ五輪にも出場。4日の予選では13秒43の組5着だったが、タイムで拾われ予選通過を果たしている。(THE ANSWER編集部)

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