1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

「日本人の君たちには話すよ」 地元メディアを“無視”したチリの英雄…24年前の異様な光景【オリンピック名珍場面】

THE ANSWER / 2024年8月7日 23時33分

シドニー五輪、米国戦に出場したチリ代表のイヴァン・サモラノ【写真:Getty Images】

■オリンピックの名珍場面を振り返る

 パリ五輪は連日熱戦が繰り広げられている。夏季大会は1896年に第1回大会が開催され、今回で33回目。記憶に残る名場面、珍場面も数多く生まれてきた。4年に一度のこの機会に、過去の出来事を「オリンピック名珍場面」として振り返る。2000年シドニー五輪男子サッカーに出場したチリ代表の“英雄”は、母国に初のメダルをもたらした。試合後、徹底して後輩たちを守った行動を日本の報道陣に明かし、周囲を驚かせた。

 2000年9月19日に行われた男子サッカー3位決定戦。米国との一戦に臨んだチリを引っ張ったのは、オーバーエイジ枠で招集された当時33歳のFWイヴァン・サモラノ。レアル・マドリードやインテルといった欧州の強豪クラブで活躍し、1998年フランスW杯ではマルセロ・サラスとの「サ・サ」コンビで母国をベスト16に導いた“チリの英雄”だ。

 米国戦はサモラノの2ゴールで勝利。チリのサッカー競技として初の銅メダルを獲得し、自身も大会得点王に輝いた。試合後、歓喜に沸く選手たちが取材エリアを通過していったが、なぜかチリのメディアは誰もインタビューせず、ただ見つめるだけという異様な光景が広がった。3位決定戦には日本を破った米国が出場していたこともあり、多くの日本メディアも集結。サモラノは「日本人の君たちには話すよ」と立ち止まった。

 サモラノによると大会前、一部の若手選手がはしゃいでいた酒宴の様子をチリメディアに“盗撮”されたとのこと。「メディアは酷い扱いで報道したんだ。だから私は未来ある彼らを守るために、五輪期間中は取材に応じないと決め、全員に伝えたんだ。でも君たちには話すよ。メダル? これは本当に嬉しいし、この栄誉はチリに取って大きなものだよ」などと笑顔で話した。

 囲みの輪が解けると、チリ人記者は「イヴァンは何て言ってた?」と日本人記者を取材してきたほど。ここまでチリメディアに応じてこなかったサモラノは、さすがに銅メダル獲得後に一人で取材に応じたが、後輩を守った大黒柱を中心に掴んだ銅メダルだった。(THE ANSWER編集部)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください