レスリング須崎優衣を撃破→110g超過で最終手段「髪を切ったが…」 失格でコーチ沈痛「家族の死のようだ」

レスリング女子フリースタイル50キロ級で須崎優衣に勝利したビネシュ（青）【写真：ロイター】

■パリ五輪、須崎は3位決定戦へ

　6日に行われたパリ五輪のレスリング女子フリースタイル50キロ級1回戦で、東京五輪金メダリストの須崎優衣に勝利したビネシュ（インド）が体重超過により失格となったと大会公式サイトで発表された。7日の決勝まで勝ち上がっていた。須崎との試合前の計量はクリアしていたが、決勝の日の計量でわずかに超過していたという。最終手段で髪を切っていたと海外メディアが報じている。

　ビネシュは7日の決勝でサラ・ヒルダーブラント（米国）と対戦する予定だった。初戦に臨む前の計量ではクリアしていたが、7日の朝には50キロを僅かに超過していたという。インドオリンピック協会の声明では「チームは夜通し最善を尽くしましたが、今朝の体重は50キロから僅かなグラム数超過しました」「ビネシュ選手のプライバシーを尊重していただくようお願いします」などと伝えられている。

　米スポーツ専門局「ESPN」によると、ビネシュの体重超過は3試合を終えた後の食事などが原因とされている。懸命なトレーニング、サウナでの水抜き等を行ったが、「今朝の計量では約100グラムの体重超過だった」と説明されていた。

　同メディアは続報として、女子チームのヴィレンドラ・ダーヒヤコーチが「インドの五輪選手団全員がショックを受けた。まるで家族の死のようだった」と沈痛なコメントを残したと伝えている。また「ビネシュが計量されたとき、彼女は110グラム超過だった。彼女は髪を切ってみたが、ほとんど変化はなかった」と、最終手段で髪を切ったが届かなかったとされている。

　決勝はヒルダーブラントと、準決勝でビネシュに敗れたジュスネイリス・グスマン（キューバ）が対戦することになった。須崎はオクサナ・リバチ（ウクライナ）との3位決定戦に臨む。（THE ANSWER編集部）