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セーヌ川完泳→タトゥー指差した悲痛なワケ 女子金メダリスト「私の肺をあげて死んでしまい…」

THE ANSWER / 2024年8月9日 4時33分

マラソンスイミング女子10キロに出場したシャロン・ファンラウエンダール【写真:ロイター】

■パリ五輪

 パリ五輪は8日、マラソンスイミング女子10キロが行われ、シャロン・ファンラウエンダール(オランダ)が2時間03分34秒2で金メダルを獲得した。ゴール直後に右手首のタトゥーを指差すジェスチャー。愛犬の死を乗り越えた世界一だった。英紙が報じている。

 セーヌ川を完泳し、金メダルに輝いたファンラウエンダールは右手首を指差した。そこには肉球のタトゥー。顔を歪め、歓喜に満ちていた。英紙「メトロ」は「『私の世界が止まった』 五輪女王が死んだ犬に金メダルを捧げる」との見出しで記事を掲載。「優勝後、死んだ愛犬リオに敬意を示した」と伝えた。

 記事によると、ファンラウエンダールは「私の愛犬が5月に死んだんです」と明かしたという。「彼(愛犬)は肺の手術が必要だったので、五輪の後も一緒に過ごせるように願って私の肺をあげた。でも、彼は術後に合併症を起こして死んでしまった」と移植を試みたようで、家族との別れを惜しんだ。

「それから私の世界は止まった。数週間、スイミングのことなんてどうでもよくなった。彼は私の愛しの存在だった」と悲痛な思いを吐露。「でも私の父が、君は大会に出場するために愛犬と7年間も離れていたんだから、あと1レース泳いで彼のために全てを出し切るんだ、と言ってくれた」と父の言葉で前を向けたという。

「(愛犬の肉球の)タトゥーを入れて『やろう』と思った。彼のために全力で泳いだ。彼のために勝ったの」と天国に捧げる金メダルだった。(THE ANSWER編集部)

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